23区で真ん中の順位が示すのは北区の「いいところ」
北区の面積は20.59平方キロメートル、東京23区の北部、埼玉県に面した位置にあります。人口は約35万人、世帯数は約20万世帯です。
これらの数字を23区で比べてみると、面積は11位、人口は12位、世帯数は13位とどれも中ほどの順位となります。これは特徴のない平均的な順位に見えますが、裏を返せば穏やかで自然に暮らせるということを表しているのです。面積と人口が中ほどということは、人口密度も中ほど。遠すぎず、近すぎず、人と人とのつながりやほどよい距離感を保って暮らすことができます。
しかし、すべてが中ほどかというと、そんなことはありません。北区にも1位のものがあります。
それが、JRの駅数とお花見スポットの数、そして暮らす人の年齢層です。北区は23区でJRの駅が最も多い区なのです。また、花見の名所が数多くあり、こちらも23区でトップ。交通の便がよく、季節ごとの風景も楽しめるすてきなエリアです。このように、一見すべてが中ほどで特徴の無いように思える北区にも、実は隠れた「いいところ」がたくさんあるのです。
四季それぞれに 北区の花と祭り
桜の名所が多く、お花見スポットが23区で最も多いといわれる北区ですが、そのなかでも特に有名なのが飛鳥山公園です。徳川八代将軍吉宗が、江戸庶民の行楽地をつくろうと桜を植えたのが始まりとされています。明治初期には日本で初めて公園として指定された場所でもあります。公園内にある3つの博物館、大正期の建物と庭園の眺めも見どころです。
北区にはこのほか、音無親水公園、赤羽桜並木通り、石神井川沿い遊歩道、荒川赤羽桜堤緑地など多数のお花見スポットがあり、花見シーズンには多くの人でにぎわっています。
このように桜の名所が目立つ北区ですが、自然の美しさが見られるのは桜のシーズンだけではありません。四季それぞれに花や自然の風景で彩られるのも、北区のいいところです。夏には「飛鳥の小径」に咲く紫陽花(あじさい)、秋には旧古河庭園の紅葉が見どころです。
北区は四季それぞれの祭りが多いという点も特徴のひとつです。春には赤羽馬鹿祭り、夏には十条冨士神社大祭、秋には区民まつりと北とぴあ国際音楽祭、冬には王子狐の行列と凧市と、盛り上がるイベントがたくさんあります。なかでも赤羽馬鹿祭りは、2日間で20万人以上もの人出がある北区の一大イベントです。約2800名の担ぎ手による江戸神輿(えどみこし)の巡行に加え、約1000名の学生や社会人による音楽隊、約400名の馬鹿踊りと呼ばれる仮装隊も繰り出します。北とぴあ国際音楽祭は、「多様なクラシック」をテーマとして1ヶ月にわたり開催されます。古楽器によるオーケストラをバックに繰り広げられるバロック・オペラが最大の見どころです。
このように、自然や祭りを通して季節を感じられるのも北区の魅力です。四季それぞれに見られる自然の美しさや、人出の多いイベントが区内各所にあります。そういった場所の近くなら人通りが多く来客が見込めるでしょう。
また、北区は住民の平均年齢が23区で最も高いという特徴もあります。普段の暮らしに根ざしたものや、年配の方に求められるようなもの、サービスの需要が高いエリアであると予想できます。
北区には穏やかな暮らしと四季それぞれの楽しみがある
"北区の特徴と見どころ、四季それぞれに行われるイベントやお花見スポットをご紹介しました。
特徴のないような印象を持たれがちな北区。しかしそこには、穏やかな暮らしと四季それぞれの魅力あふれる楽しみがあります。お店を構えるときにも、そういった地域性にマッチした内容の事業が向いているのではないでしょうか。