23区でも有数の「ものづくりの街」墨田区
墨田区は東京都23区の東部に位置し、足立区・荒川区・江戸川区・葛飾区・江東区・中央区・台東区と隣接しています。区の東西は荒川と隅田川に面していて、川で囲まれたような地形になっています。
区の面積は13.77平方キロメートルと、23区のなかではあまり大きな方ではありません。これは、昭和22年に制定された地方自治法において、人口が平準化されるよう区の規模が分けられたことが影響しています。人口の多い場所は小さな区として分割され整理されたためです。
"墨田区は、江戸時代から職人や商人の集まる街として発展してきた場所です。このように形成された街の特徴はそのまま受け継がれ、明治の近代化によってさらに加速し、工業の街として発展していきました。昭和に入り高度経済成長期には、カネボウやアサヒビール、セイコーなど日本を代表する企業の工場を中心に一大工業地帯となりました。
その後、工業地帯としての発展が進むと同時に、それまで23区のなかで高順位に位置していた人口は次第と減少していき、今では人口およそ27万人、23区中16位となっています。
23区では埋め立て地に工業の拠点が移動していきましたが、墨田区は現在でも23区で3番目に製造業が多い区となっています。東京都の製造業平均8.0%に対し、墨田区は22.5%と高水準で、依然としてものづくりの街として歩んでいる区です。その一方で、後継者不足や生産体制の見直しが課題となっている部分もあります。
時代をつなぐ墨田区の新旧3大名物
墨田区には、東京を代表する3つの名物があります。
1つ目が両国国技館です。年に3回ある大相撲本場所の会場として使われるのはもちろん、ほかのスポーツやコンサートなどのイベント会場としてもよく使われます。国技館のある両国には相撲部屋も多く、力士が歩いている姿を見かけることも珍しくありません。
墨田区の名物2つ目は、東京の夏の風物詩、隅田川花火大会です。8代将軍吉宗公の時代から続く「両国の川開き」が由来となっている隅田川花火大会は、毎年およそ95万人の人出を誇る全国でも屈指の花火大会です。2万発もの花火が東京の夜空を彩る風景は、都民だけでなく全国からも見物客が詰めかける墨田区の一大イベントです。
そして3つ目は、近年新たに誕生した名物です。それが東京スカイツリー。日本を代表するランドマークとして、世界から注目される観光スポットです。世界一の高さを誇る634mのタワーは都内各所からも見ることができ、墨田区が注目を集める理由のひとつにもなっています。
周辺には東京スカイツリータウンが広がり、その一角は東京ソラマチと名付けられた300以上の店舗が連なる商業施設となり、東京の新たな人気ショッピングスポットとなりました。また、ソラマチ内部にあるすみだ水族館は、都民が気軽に足を運べる水族館として、毎日多くの来場者があります。見るだけの水族館ではなく体験する水族館というコンセプトで、バラエティー豊富なプログラムやイベントがたくさん開催されています。
このように、東京スカイツリーは墨田区に生まれた新たな魅力のひとつに加えられ、両国国技館や隅田川花火大会と並ぶ3大名物のひとつとなりました。そしてその周りには、今なお昭和情緒あふれる下町が広がっています。この下町の魅力も、忘れてはいけない墨田区の特徴です。
墨田区に新しい店舗を構えるなら、人手の多い名所の近くか、下町で地域に溶け込むかのどちらかを考えてみるといいのではないでしょうか。
過去から未来へ変わらぬ魅力のある墨田区
墨田区の歩んできた歴史と区の特色、墨田区が誇る3大名物をご紹介しました。
墨田区には過去から未来まで、変わらず人々に愛される魅力があります。相撲や花火は、過去から現代まで人々を楽しませ続けています。そして、世界に誇るスカイツリーは日本を代表するランドマークとして、これからも愛されていくでしょう。
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