埼玉県南西部に位置する狭山市
埼玉県南西部に位置する狭山市は、川越市、所沢市、日高市、入間市に囲まれた人口約15万人(令和4年3月現在)で、令和3年4月時点で埼玉県の81市区町村のなかで15番目と比較的人口が多い市です。
狭山市は、入間川流域付近の低地とそれを挟む形で武蔵野台地、入間台地の2つの台地からなっていますが、面積のほとんどは市の南東に広がる武蔵野台地です。入間台地は小河川と水路が樹枝状となり、公園やゴルフ場など多くの緑を残しています。
狭山市は、昭和29年7月1日に埼玉県では15番目の市として誕生。その歴史は令和4年で68年になります。昭和40年代後半には、市内で工業団地が次々に操業を開始し、製造品出荷額では県内トップに。現在でもトップクラスです。また平成に入ってからは、動物園や博物館、図書館などの施設がオープン。さらに高速のジャンクションや国道の下をくぐるトンネル開通、駅の整備事業完了などが相次ぎ、交通の利便性も向上しています。
狭山市を走る鉄道は、西武新宿線と西武池袋線で、市の中央を走る新宿線の、「入曽駅」「狭山市駅」「新狭山駅」。そして、市の南西部分を沿うように走る池袋線の「稲荷山公園駅」の計4駅です。
公園が多く家族で楽しめる狭山市
狭山市の魅力の一つとして挙げられるのが、大きい公園が多い点です。例えば、稲荷山公園。約300本の桜があり、春先には桜見物で多くの人でにぎわいます。また、入間台地にある智光山公園の広さは、東京ドーム約11個分。園内には、こども動物園や都市緑化植物園、市民総合体育館、市営ヘラ鮒釣場などもあり、季節を問わず多くの家族連れが訪れます。
狭山市のほぼ中央に位置する西武新宿線の狭山市駅は、特急や急行も止まるため、市内でも多くの人が利用しています。西口・東口ともに整備が進んでいて、周辺には複数の商店街が軒を連ねています。
また毎年8月には、関東三大七夕まつりの一つ「入間川七夕まつり」が開催されます。狭山市駅の市民広場から七夕通り商店街まで、多くの七夕飾りで埋め尽くされます。地元客だけでなく、県外からも訪れるにぎわいを見せます。
ただ、狭山市駅には大きめのショッピングモールは駅内にあるエミオだけで、他には国道沿いにイオンがある程度です。市内での買い物に、車を利用する人も多くいます。
西武池袋線の稲荷山公園駅周辺は、稲荷山公園に訪れる家族連れや、近くに東京家政大学があるため、学生の利用者が多いのも特徴の一つです。ほかにも航空自衛隊の基地があり、自衛隊のイベントが開催される時には、臨時の改札ができるほど多くの人でにぎわいます。
周辺の立地を生かし、多くの出店チャンスを秘めた狭山市
狭山市は、都心に1時間以内という立地ながら、周辺に観光地として人気のある川越市や、西武線のターミナル駅を持つ所沢市、そして大きなアウトレットモールがある入間市に囲まれています。狭山市には目立ったショッピングモールなどはありませんが、駅周辺には商店街も多く、大学や家族連れで楽しめる公園やイベントも開催されるため、さまざまな年齢層が集まる場所です。
そうした意味では、県外から集まってくる方に向けた飲食店や小物雑貨店、近所の人や観光客が利用できる狭山茶を生かしたカフェなど、多くの出店チャンスがある市だといえるでしょう。