人口は23区中2位―今なお人口は増え続けている
練馬区は、東京都23区の最西端に位置する区です。中野区・杉並区・豊島区・板橋区・武蔵野市・西東京市と隣接するほか、埼玉県の朝霞市・和光市・新座市とも接しています。
人口は約74万人と、23区で世田谷区に続く2位の多さです。全国の市区町村すべてを比べても20位以内に入り、多くの県の県庁所在地や、鳥取県全体、島根県全体より多い人口を持っていることも目を引きます。
こうした人口の多さは、練馬区の面積にも関係しています。練馬区の面積は約48平方キロメートルと、23区で5番目に広い面積を持ちます。大田区や江東区と異なり、練馬区は東京湾に面していないため埋立地による面積増加がありません。これは練馬区がもとから広い区だったことを表しています。広い面積に加え、住環境の整備が進んだこともあり、今なお人口増加を続けている区でもあります。
漫画とアニメの文化を育んだ街
住宅地として知られる練馬区ですが、新たな顔も知られるようになりました。それが、「アニメの街」としての顔です。それを表すように、全国に400社ほどあるといわれるアニメ関連企業のうち、じつに100社以上が練馬区に集中しているのです。練馬区にアニメ関連企業が集中しているのは、練馬区が日本アニメの発祥の地であることが関係しています。日本初のカラー長編劇場アニメ「白蛇伝」を製作し、日本アニメの礎を築いたとも言える東映アニメーションは練馬区にあります。また、手塚治虫の虫プロダクション、ジブリ作品の制作に関わったアニメプロダクションなど多数の製作所があり、日本アニメ発祥の地といわれているのです。
日本のアニメ制作が練馬区で始まったのと同時期に、多くの有名漫画家が練馬区に住居や仕事場を構えました。そのなかには、手塚治虫や石ノ森章太郎、松本零士、ちばてつや、高橋留美子など、日本のマンガ界を支えた漫画家たちもいます。また、多くの漫画家を排出したことで有名なトキワ荘は豊島区にありましたが、女性漫画家版トキワ荘といわれる大泉サロンは練馬区にありました。出版社の多い神保町や音羽への交通の便が良いことに加え、画材店が近く、繁華街から離れていて作業に集中できることなどが理由といわれています。
このように練馬区は、日本アニメ発祥の地であり、日本の漫画文化を大きく前進させた巨匠たちが仕事場として選んだ街でもあります。こういった文化を育む練馬区の土壌が、世界に誇るジャパンアニメを発展させたともいえるでしょう。
こうした背景もあり、実際に練馬区でも「アニメ・イチバンのまち 練馬区」を掲げ、アニメを地域の産業としてさらに発展させることを目指しています。アニメを区の重要な産業として売り出すための特設サイトでPRするほか、さまざまなイベントや活動を展開しています。アニメ制作の体験イベント、アニメのコンペティション、アニメ学講座などが開催され、未来のアニメ界の人材発掘・育成に積極的です。
区内にはアニメ作品に登場する飲食店や、アニメに関連するモニュメントも多数あります。また、東映アニメーションミュージアムではアニメに関する様々な展示や企画展を見ることができ、子供から大人まで多くの人が訪れます。区をあげて取り組む、アニメ産業の街としての未来。ここから、さらに新しいビジネスが生まれていく可能性は大いにあると考えられます。
練馬区は人口・面積・産業を持ち、大きくなる可能性のある街
練馬区の特徴、練馬区が取り組む歴史的に息づいてきた産業を新たな時代に発展させる動きについてご紹介しました。練馬区は、人口・面積・産業という強みを兼ね備えた街です。23区で2番目に多い人口、5番目に広い面積、そして日本が世界に発信する産業としてこれからも市場拡大が期待できるアニメ産業。これらの強みは、練馬区を面積以上に「大きな街」にしていく可能性へとつながります。これからもさらに充実し、注目される可能性を持つ練馬区は、新たな店舗、ショップを構える場所としておすすめの街といえます。
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