世田谷区の人口の多さを物語るさまざまな「1位」
世田谷区は東京都23区の南西部に位置し、北から東にかけては杉並区、渋谷区、目黒区、大田区と隣接し、南から西にかけては神奈川県川崎市、東京都狛江市、調布市、三鷹市に隣接しています。
このように多くの区や市町村と隣接しているのには、世田谷区の大きさが関係しています。世田谷区の面積は 58.05平方キロメートルと、23区のなかでは大田区に続いて2位の広さです。平成4年に大田区の埋め立て地ができたことで2位になりましたが、それまでは最も大きい区でした。
世田谷区のこの広い面積には、91万5千人が暮らしています。この人口は、23区で1位、2位の練馬区の73万1千人を大きく引き離した1位です。この人口は、山梨県や佐賀県、福井県などの県人口より多く、区としての面積が広いだけでなく人口密度も非常に高いことが分かります。また、世帯数・若者数・高齢者数だけでなく、 出生者数・婚姻数・死亡者数に至るまで 23区で1位と、これらの数字も世田谷区の人口の多さを物語っています。
こうした人口の多さは、住む場所として世田谷区が魅力的な場所だということを表しています。都心へのアクセスもよく、「住んでみたい区」でも1位に選ばれるといったように、住む場所として非常に人気の高い区なのです。
世田谷区の5エリア ―高級なイメージだけじゃない
このように世田谷区は、住環境としての人気が高く、高級住宅街としてのイメージが強い傾向があります。しかし、区内の5つのエリアをそれぞれ見てみると、高級住宅街というひと言だけでは表現できない特徴があります。 この5つのエリアはそれぞれ魅力があり、異なる一面を持っています。
世田谷区の中央東部、三軒茶屋や池尻大橋があるエリアが世田谷地域です。人があふれ活気がある街でありながら、路面電車も走るノスタルジックな風景との調和が魅力的なエリアです。世田谷公園に代表されるきれいに整備された公園が多く、住民の憩いの場となっているのも特徴です。
その北側、区の北東側に位置するのが北沢地域です。古くから住宅街として発展した街ですが、そのなかに個性的な店が溶け込んでいる不思議な雰囲気を持つエリアです。なかでも下北沢は、さまざまなカルチャーの発信地として知られ、演劇や音楽などの新しいジャンルを生み出し続ける場所としても知られています。
南東側のエリアは玉川地域です。二子玉川駅の周辺は再開発が進み、新しい街として人気のショッピングスポットとなっています。また、23区で唯一の渓谷を有する公園、等々力渓谷公園もあり、自然とも触れ合える一面も持っています。
南西側に位置し5エリアのなかで最も広いのが砧地域です。ここは、多くの人が持つ「世田谷っぽさ」のイメージが凝縮したエリアかもしれません。緑たっぷりの住宅街、世田谷美術館を含む文化施設など、全体に落ち着いたイメージのある場所です。成城学園前駅の周辺は学生街として栄えています。
区の北西側は烏山地域です。小京都とも呼ばれる寺町や文豪・徳冨蘆花の旧邸「蘆花恒春園」などがあり、文化色の濃いエリアです。地元ブランドの野菜や果物を育てる農園や果樹園、烏山つつじ緑地もあり、世田谷区のあまり知られていない表情も持ち合わせています。
このように、それぞれのエリアが持つ特徴が相まって世田谷区全体のイメージと住みよい環境を作り上げているのではないでしょうか。
世田谷区の持つ隠れた顔に注目して場所選びを
世田谷区の特徴と、5つのエリアが持つそれぞれの魅力をご紹介しました。
高級なイメージが先行しがちな世田谷区ですが、モダン、ノスタルジック、トレンディなどさまざまな隠れた顔も持っています。世田谷区に店舗を構えるなら、このような隠れた顔にも注目して場所選びをする必要があります。