利便性と豊かな空間に満たされた駒込駅周辺
駒込駅は東京都豊島区にあり、JR山手線と東京メトロ南北線が乗り入れています。
都心へのアクセスが便利なところが大きな特徴で池袋駅まで7分、新宿駅まで16分、東京駅まで17分、いずれも乗り換えなしでアクセス可能です。また南北線は目黒線や埼玉高速鉄道との相互乗り入れがあり、埼玉方面や神奈川方面にもアクセスしやすいというメリットがあります。
1日の利用者数は2022年時点でJR、メトロの合計で約7.5万人。商業的・歓楽街的な要素は少ないエリアですが、賑やかさで知られる巣鴨が徒歩圏内です。
道幅が広く開放感があり治安も良いことや、利便性、居住性の良さから近年は若い単身者の増加が目立ちます。実際に周辺エリア内の居住者の年齢構成は20~40代、特に25歳~39歳までの男女の割合が高くなっています。
駒込駅が最寄りとなる「六義園」は東京のなかでも有数の庭園として知られ、紅葉時期には大勢の人出があり、年間を通じて訪れるファンも多い名勝地です。
周辺エリアは歴史文化と庶民的な雰囲気
駒込駅周辺は山手線沿線でありながらビルが密集しておらず、都会とは思えない閑静な雰囲気があります。
また、駅周辺エリアのもう一つの特徴が、入り組んだ区界です。北は北区の西ヶ原、東は北区の中里・田端、南は文京区本駒込、西は巣鴨と隣接します。
この立地条件がさまざまな文化や歴史と相まって、特有の奥深さを感じさせる要素となっています。
駒込駅周辺エリアの主な施設、スポットには以下のようなものがあります。
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六義園
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東洋文庫ミュージアム
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旧古河庭園・大谷美術館
大規模商業施設はありませんが、「さつき通り商店街」「霜降銀座商店街」など複数の商店街が存在しており、親しみと活気に満ちています。
このエリアは江戸時代中期以降、江戸の郊外の農村として発展し、その後は多くの武家屋敷や寺院が建てられた場所です。「ソメイヨシノ発祥の地」と言われる「染井吉野桜記念公園」も駒込駅近くにあります。
「六義園」は徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保の下屋敷に造られた日本庭園で、今も当時の風情を伝えます。庭園を始め緑地が多いこの地域では、東京のなかでも特に四季の移ろいが楽しめます。
駒込駅周辺の飲食店事情
駒込駅周辺には大規模商業施設がないため、チェーン店のテナントが少なく、個性的な路面店が多く見られます。
庶民的な価格でワインと洋食が楽しめるビストロ、住宅街の奥まった場所に立地する手作りベーカリー、老舗店からのれん分けした蕎麦屋、商店街に軒を連ねるラーメン店、やきとり屋など、多種多様な飲食店が多数あります。ファミレス系が少ない一方で、個性的なカフェも存在しています。
「六義園」「旧古河庭園」に代表されるように緑が多く、山手線の駅では珍しい宅地エリアという土地柄か、駅から少し離れていても料亭やビストロなど、ある程度固定客向きの業態で続いている店舗も散見されます。ハイクラスの店舗コンセプトで出店場所を考えている方にもおすすめです。
駒込駅周辺での飲食店出店を考える際、まずターゲットとなる対象として挙げられるのは、単身の勤めの人。家庭的な料理を出す店が人気を集めそうです。同様に治安の良さ、アクセスから人気が高いファミリー層やシニア層にも、気軽に食べられる食事処の需要があります。
六義園などのスポットを訪れる人をターゲットとするのであれば、休憩場所となるカフェ系や甘味処、軽食系での展開が考えられます。
駒込駅周辺は、都会のオアシス的な魅力にあふれる地
駒込駅周辺は近隣駅周辺とは違い、山手線沿線とは思えない特有の空気感があります。歓楽街ではないため、派手なコンセプトの店舗とはマッチしませんが、庶民的で長く愛される店や品があり味で勝負する店などを目指している場合には、かなり有力な出店候補地となりそうです。喧噪を離れ、くつろぎを与えるといったエリアの特徴をしっかりとらえられれば、人気店となれる可能性が広がります。