川崎市内で最大の人口、川崎市の中心ともいえる中原区
川崎市のほぼ中央に位置する中原区は、場所だけではなく、すべてにおいて川崎市の中心的な存在です。川崎市最大の人口の多さは、その表れでもあるでしょう。
平成22年3月、JR横須賀線 武蔵小杉駅の開業により、周辺のアクセスが良くなったのはもちろん、もとより東京都心や横浜へのアクセスが良かったこともあり、便利で暮らしやすい町だといえます。実際、令和3年11月に川崎市が行った「令和3年度年イメージ調査」のなかで、区民における居住区の現在のイメージで最も高かったのは「便利」でした。
そして、人口が多いだけあり、駅の数もターミナル駅3駅、それ以外の駅が4駅と合わせて7つの駅があります。ターミナル駅は、JR横須賀線・埼京線・湘南新宿ライン・南武線、そして東急東横線・目蒲線の6路線が停まる武蔵小杉駅。東急東横線・目蒲線が停まる元住吉駅・新丸子駅。ターミナル駅以外では、武蔵新城駅、平間駅、武蔵中原駅、向河原駅です。また、中原区は縦に綱島街道、横に府中街道と尻手黒川道路が走っていて、車での移動も不便はありません。
住んでみて実感する中原区の便利さ
中原区といえば、Jリーグの強豪、川崎フロンターレの本拠地である「等々力陸上競技場」があることでも有名です。フロンターレの試合はもちろん、高校サッカー選手権や各種陸上競技大会の会場としても多くの観客を集める人気スポットとなっています。
また、最大6,500席のキャパシティを持ち、バレーボールやバスケ、バドミントン、ハンドボールなどさまざまなスポーツが行われる「とどろきアリーナ」も忘れてはなりません。中原区にとって室内スポーツの代表的なスポットであるのと同時に、コンサートや展示会でも多くの人を集めています。
中原区の商業の中心地である、武蔵小杉駅周辺には、「グランツリー武蔵小杉」「武蔵小杉東急スクエア」「ららテラス武蔵小杉」「Kosugi 3rd Avenue」などのショッピングモールが点在しています。その他、「イトーヨーカ堂」「foodium武蔵小杉」などのスーパーもあり、土日以外に平日も多くの人でにぎわっています。
駅から少し離れると、「サライ通り商店街」「法政通り商店街」など商店街もあり、こちらも地元の人が多く訪れるため、決して新規出店が不可能とはいえないでしょう。
次に武蔵小杉以外のターミナル駅周辺を見ていきます。元住吉駅周辺は、「ブレーメン通り商店街(西口)」、「オズ通り商店街(東口)」の2つの商店街があり、武蔵小杉のような派手さはないものの、一人暮らしでもファミリーでも住みやすいエリアです。飲食店や居酒屋系はチェーン店が多く、個人で出店するのであれば、何かしらの個性を出すか、駅から少し離れた住宅街への出店を検討するのもよいでしょう。
東急東横線と目黒線の2路線が乗り入れる新丸子駅周辺は、上述した等々力陸上競技場が近くにあるため、試合がある日はとてもにぎわっています。また、生活に欠かせないスーパーや商店街もあるうえ、徒歩10分程度で武蔵小杉駅にも行けるため、生活するうえで非常に便利な立地です。ただ、武蔵小杉駅が近い分、ここで新たに出店するのであれば、ほかにはないアイデアがないと武蔵小杉方面に流れてしまうリスクもあるかもしれません。
武蔵小杉駅周辺の再開発で忘れられがちですが、中原区には中原平和公園、平間公園などの公園、中原区市民健康の森、神庭緑地など自然も多く残されています。住民の憩いの地としてにぎわいを見せているため、この周辺も新規出店の地として魅力があるといえるでしょう。
中原区で最も多いのは55~59歳。次いで60~64歳、50~54歳となっています。若年層では、25~29歳が比較的多いです。また、70歳以上は女性比率が高く、どちらかといえば、シニア向けのビジネスのほうが商機はあるかもしれません。ただ、武蔵小杉駅周辺は、ほかの地域から若者も多く集まるため、場所の選択が重要なポイントです。
便利さと親しみやすさの両面が魅力の中原区
中原区というと、武蔵小杉駅にばかり目が行きがちです。しかし、商店街やスーパーなど古くからの街並みを残す元住吉駅や新丸子駅など、一人暮らしでもファミリーでも住みやすい地域が多く、新しさと親しみやすさの両面を持った町です。20代の住民も比較的多いため、若者向けのショップや飲食店も高い人気となるでしょう。ほかにもスポーツ施設に訪れる多くの方向けの店を開くにも魅力的な町といえます。