市のエリア情報
清瀬市という名前は聞いたことがあっても、今ひとつよく分からないという人は多いようです。決して派手さはありませんが、移住先としても評価が高い清瀬市。まずは基本情報から特徴を見ていきます。
基本情報
清瀬市は武蔵野台地の平坦部に位置しており、都心の北側に当たる場所です。都市からは25km圏内と程よい距離にあり、西武池袋線で池袋まで30分、副都心線を経由すればノンストップで都心の各所に向かうことができます。
2019年9月現在の人口は74,678人。2017年の人口統計調査によると生産年齢人口（15～64歳）が59.7%、年少人口（0～14歳）が12.4%、老年人口（65歳以上）が27.8%です。東京都では唯一20%を超える農地率であるからも分かるように、農産物に恵まれた穏やかな雰囲気に包まれています。
一方で、医療・福祉分野を研究領域とする大学が3つあり、周辺には学生たちの姿も多く見られます。
スポット情報
清瀬ひまわり畑の10万本のひまわりは一見の価値があります。盛りに見事に咲き誇る風景は、異国感があり、インスタ映えする場所として若者にも人気です。
美しい散歩道が整備されている清瀬せせらぎ公園は、水と緑に囲まれ、東京であることを忘れてしまいそうなほどののどかさです。
清瀬金山緑地公園は柳瀬川近くの親水公園で、暑い季節には多くの親子連れでにぎわいます。陽光の中、小さな子どもも安心して遊ばせることができるスポットです。
文化・史跡
中里の富士塚は閑静な住宅街の中にある富士塚です。都指定の有形民俗文化財となっており、富士山信仰の興味深い歴史を知ることができます。
日枝神社 水天宮は、旧清戸村の守り神として大切にされてきました。水天宮は安産の神様として信仰され、今でも安産祈願の女性たちが大勢訪れます。参道には出店があり、一年中にぎわいのある神社です。
旧森田家は、もともとは野塩にあった主屋を1994年に移築したものです。武蔵野のいにしえを伝える古民家として、清瀬市指定有形文化財に登録されており、貴重な文化財として保護されています。
清瀬市郷土博物館は、清瀬市全体にわたる歴史を示した展示品があります。企画展を定期的に開催しており、市民のフォトコンテストといった人気の展示もあります。
特徴
清瀬市は、自然と文化の街としての趣があります。大きな商業施設はありませんが、近隣までのアクセスが良好のため暮らしに不便を感じることはありません。
新鮮な農産物が安く手に入り、都会のスーパーでは味わえない自然の味覚を楽しめます。また無人販売が多数見られることが、治安の良さを証明していると言えるでしょう。
清瀬市は知名度こそあまり高くありませんが、暮らしやすさに定評があります。結婚後にUターンして子育てする人も多く、落ち着いた住宅地、住みよい街としての人気の高さが分かります。
人口は7万人半ばを推移していますが、程よい利便性を兼ね備えたコンパクトシティとして、魅力ある街づくりを目指しています。
清瀬市に出店するとき押さえるべきポイント
清瀬市を出店場所として見たときに、確認しておきたいポイントを見ていきます。
施設・立地情報
清瀬市の主な商業ゾーンは、北口駅前の再開発地区です。また南口の松山地区にはには南口ふれあい通り商店街があります。周辺との効果を狙い、集客を考えるのであればこうしたエリアを起点とする方法もあります。
特に松山エリアは、過去に日本の結核医療の中心として療養所が多数あった場所です。現在も結核予防会結核研究所がメインとなり世界的な研究や研修が行われています。医療関係者の流入流出が多く、国際協力事業の推進役を担う一角となっています。
交通情報
清瀬市の鉄道は、西武池袋線です。準急や快速が停車し、また定期的に始発電車が運行しているため通勤にも便利です。池袋で副都心線と連結しているので、渋谷や横浜にも一本で行けるという利点があります。
また関越自動車道の所沢インターが近く、清瀬市からは車で約25分程度です。ドライブや長距離移動の際にも、アクセスが容易です。
イベント情報
きよせ市民まつりは毎年10月に、清瀬駅北口の駅前から伸びるけやき通りを中心に開催されるお祭りです。清瀬が誇る農産物の直売もあり、ブルーベリーの苗木の無料配布や、清瀬市役所産純粋蜂蜜の販売などには多くの人が詰めかけます。
7月に日枝神社 水天宮で奉納されるのが、清戸の獅子舞です。清瀬市無形民俗文化財に指定されており、五穀豊穣、厄除けの儀式として人気を集めています。勇壮な太鼓の響きと力強い獅子の動きに、見物客からも歓声が上がります。
中里の火の花祭は毎年9月1日に行われる伝統行事です。中里の富士塚では、頂上までの道筋に燈明がともされ、クライマックスでは「お焚き上げ」が行われます。「お焚き上げ」の灰には、火災除け、魔よけ、豊作祈願の御利益があるといわれています。
都内最大級のひまわり畑を楽しむイベント、ひまわりフェスティバルは毎年8月中旬ごろから開催されます。開催期間中は、商工会から模擬店が出店し、近隣の農作物販売もあります。また写真コンテストのような、観光客が参加できるイベントお楽しみが満載です。
出店の際の留意点
清瀬市に出店する際には、住民の年齢層がやや高めの傾向にあることを留意する必要があります。一方で、自治体では子育て層の移住政策に力を入れており、今後に期待が持てます。また大学があるため、エリアによっては比較的若年層にも恵まれているところもあります。
大型ショッピングモールはありませんが、商店街の中の味わいのある店に人気が集まっています。住民からは都会と田舎の中間で、居心地が良いと高評価が聞かれますが、若者向けの店を希望する声も上がっています。こうした点を考慮し、店のコンセプトについての戦略を練っていく必要があります。
出店の際にはどの層をターゲット層とし、どのエリアにするのか、十分な検討が求められます。
コンパクトな街だからこその良さを活用
清瀬市は都心から乗り換えなしで訪れることができるアクセスの良さが魅力です。駅周辺は開発されていますが、少し離れると東京都でありながら四季を感じられる豊かな自然に包まれます。ひまわりフェスティバルには多くの人が訪れ、それぞれに散策をして楽しみます。一方で若者向けの商業施設を求める声も聞かれます。店づくりではこうした市民のニーズも読み込みながら、検討していく必要があるでしょう。
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