京急線最古の路線である京急大師線は、関東で初めて電車運転が行われた路線でもあり、歴史と風格を感じさせてくれる路線です。特に本線から大師線の分岐駅となる京急川崎駅の大師線プラットフォームのある線路の配置は大師線が開業した1899年のままで、100年を超える歴史の音が聞こえてきそうな趣があります。
京急川崎駅の次には、小さな子どもを持つ家族で楽しめるダンボール遊園地「nico ground」がある港町駅。大正3年に操業を開始した味の素生産工場があり、工場見学も可能な「味の素うま味体験館」などがある、鈴木町駅を走っていきます。
鈴木町駅の次が、東京都の「西新井大師」、千葉県香取市の「観福寺」に並び、関東三大厄除け大師の一つ、川崎大師平間寺がある川崎大師駅です。続いて大型商業施設、島忠ホームズが目の前にある東門前駅、京急大師線の中で唯一の地下に駅がある、大師橋駅を過ぎ、終点の小島新田駅へ到着します。
120年を超える歴史ある駅、京急川崎駅
京急本線と大師線の分岐点である京急川崎駅は、京急線のなかで、横浜駅、品川駅、泉岳寺駅、上大岡駅に次いで5番目(2020年度時点)に乗降客の多い駅です。2019年には開業120年を超えた歴史ある駅で、現在においても都内や羽田空港への拠点として多くの方が利用しています。
京急川崎駅は、JR川崎駅から徒歩5分程度の場所にあるため、交通の便はもちろん、生活に必要な衣食住の買い物にも困ることはありません。近くにはアトレ川崎、ラゾーナ川崎プラザなどの大型商業施設のほか、少し離れると昔ながらの商店街もあり、幅広い年代層で常ににぎわっています。
京急川崎駅がある川崎市川崎区に住む住民の年齢層で最も多いのは、45~49歳、次いで50~54歳、25~29歳、40歳〜44歳、35~39歳、30~34歳(2021年10月1日現在)と比較的若い層が多いのが特徴です。すでに生活に必要なものはそろっている地域ではありますが、20代の多い地域のため、若い世代向けの飲食店やカフェなどはまだまだ需要があるのではないでしょうか。
参拝客でにぎわう川崎大師駅近辺の魅力
徒歩5分圏内に川崎大師がある川崎大師駅。正月三が日はもちろん、駅のすぐ近くには首都高速大師インターもあり、年間を通して参拝客でにぎわう地域です。
川崎大師のすぐ近くにはプールやテニスコート、野球場、1km以上の遊歩道などを持つ大師公園があり、ご年配の方だけではなく家族連れでも楽しめるスポットもあります。
4駅先の京急川崎駅周辺に大型商業施設があるため、川崎大師駅周辺に住んでいても買い物に困ることはありませんが、川崎大師へ参拝される方向けの飲食店、特に和食系は高い需要が見込めるため、出店を検討されてみてはいかがでしょうか。
日本の成長戦略をけん引するキングスカイフロントに近い小島新田駅
京急川崎駅の終着駅、小島新田駅の魅力は、徒歩15分の場所に世界最高水準の研究開発から新産業を創出するオープンイノベーション拠点、キングスカイフロントがある点です。約40haに及ぶ開発エリアでは、健康、医療、福祉、環境などの課題解決に貢献する分野においてグローバルなビジネスが日々、生まれています。
キングスカイフロントは、2022年5月時点においてもまだ開発途中です。これから羽田空港跡地約20haも2023年以降にグランドオープン予定のため、さらに発展していくと予測されます。研究開発施設や医療研究センター、工場などが新たに開設されるので、飲食店やショップなど店舗の需要もまだまだ期待できるでしょう。
古い歴史と未来の施設が融合した京急大師線沿線の魅力
京急大師線は、120年以上の歴史を持つ京急川崎駅、関東三大厄除け大師の一つ、川崎大師がある川崎大師駅など歴史を感じさせる地域を走る路線です。その反面、世界へ向けあらたなビジネスを創出する拠点となるキングスカイフロントがある小島新田駅もあり、古さと新しさを融合した魅力を持っています。
短い路線ながらもローカルな魅力と最新鋭のビジネス拠点という魅力を併せ持つ、京急大師線。それぞれの駅に合わせたアイデアで出店にチャレンジされてみてはいかがでしょう。