京王線は新宿駅から調布市、八王子市を通り京王八王子駅までを結ぶ路線です。路線名は、東京と八王子をつなぐという意味で「京」「王」の文字で名付けられています。
新宿駅を出発すると、笹塚駅、代田橋駅を経由して、井の頭線と乗り換え可能な明大前駅へと続きます。そこから下高井戸駅、桜上水駅、上北沢駅などを通り、23区を出ると仙川駅からは調布市です。調布市を進むと相模原線の起点でもある調布駅を経由し、武蔵野台駅、多磨霊園駅などを通って、府中駅に続きます。聖蹟桜ヶ丘駅、高幡不動駅、長沼駅などを通り、終点の京王八王子駅へと到着します。
副都心の新宿といくつものベッドタウンを1本で結んでいることや、沿線に大学が多いこともあり、通勤通学に重要な路線となっています。
新宿と八王子を結ぶ路線としてはJR中央線もあり、京王線とは並行したルートを通ります。どちらも利用者の多い路線ですが、京王線は圧倒的に運賃が安いというのも魅力の一つです。また、運行本数も多く、各駅だけでなく快速や急行、特急など運行形態の種類が多いためさらに利便性を高めています。
こういった運賃や利便性の面での魅力も高く、多くの人が利用する京王線の沿線を3つのエリアに分けて飲食店の傾向をご紹介します。
副都心に近くにぎわう新宿駅~千歳烏山駅のエリア
副都心の新宿から15分圏内には、新宿駅、笹塚駅、明大前駅、千歳鳥山駅などがあります。このエリアは、すべての駅の周辺に活気があるエリアです。
新宿は繁華街の代名詞ともいえる街で、多くの飲食店が軒を連ねる激戦区として全国的にも有名です。京王新線の初台駅も新宿駅に近く、同様に飲食店の激戦区といえます。
明大前駅はその名の通り、明治大学和泉キャンパスの最寄り駅で、学生が多いのが特徴です。すずらん通りと名付けられた商店街には、居酒屋のほかランチを中心とした店も多く、さまざまな層でにぎわいます。
その先、千歳烏山駅までは住宅街の雰囲気が強くなっていきます。各駅が人の多い密集地帯で、千歳烏山駅前の商店街は非常ににぎわっています。居酒屋からレストラン、カフェまでまんべんなくそろい、地元住民からも愛される店が並んでいます。
調布市と府中市を通る仙川駅〜府中駅までのエリア
仙川駅からは23区を抜けて調布市に入ります。
仙川駅は特急が止まらないものの、駅周辺は整った街並みでおしゃれなレストランやカフェもある隠れた飲食店の人気スポットです。
調布市の中央駅でもある調布駅の周辺は、開けた空間の中に商業ビルが整然と並ぶ街並みが広がります。その合間には調布銀座ストリートのような昔ながらの商店街もあり、落ち着いた雰囲気の中に懐かしさも漂う安心感があります。駅前通りにはチェーン店から個人経営の店まで、多様な飲食店が多く並んでいます。
府中駅は、駅の北側・南側どちらも栄えていて、商業ビルが立ち並ぶ多摩地区を代表する商業エリアの1つです。駅前通りは広い歩道沿いにさまざまな店が並び、その中にはレストランやカフェ、パン屋やスイーツショップもあります。周辺には府中駅前商店会や宮西国際通りなどの商店街もあり、商店街雑居ビルにも多くの飲食店が入っていて、にぎわいを見せています。
自然の多い分倍河原駅〜京王八王子駅までのエリア
分倍河原駅を通り多摩川沿いにある中河原駅を通過すると、聖蹟桜ヶ丘駅からは多摩市です。スタジオジブリ映画「耳をすませば」のモデルとなったことでも有名な街です。おしゃれな街で駅前通りには大型店舗も多い一方で、一歩足を伸ばすと自然の風景も広がっています。
高幡不動駅は高幡不動尊の近くにある駅で、参拝に訪れる人も多いため利用されることの多い駅です。参道には蕎麦屋や甘味処などの飲食店が多くにぎわっています。
南平駅、平山城址公園駅は自然を身近に感じられるエリアです。大型店はあまりないものの、小規模な個人経営のお店が地元から愛されていて、長く続けていける雰囲気があります。
京王八王子駅は八王子市の中心にあり、駅周辺には商業ビルも並ぶ商業地区となっています。駅前通りには居酒屋からカフェ、レストラン、ラーメン店など多くの飲食店があり栄えています。老舗から新規オープンの店まで、工夫をこらした独自のメニューを提供する店も多く、グルメスポットとしても人気です。
京王線沿線には都心部から郊外までさまざまな飲食店が並ぶ
京王線の特徴と、沿線の街にどのような飲食店が並んでいるかをご紹介しました。京王線は副都心の新宿から八王子までを結ぶ、通勤と通学に欠かすことのできない重要な路線です。その沿線には魅力的な街が多く、それぞれの街には多様な飲食店が軒を連ねています。京王線の沿線で飲食店を開店するなら、その街にあった雰囲気の店舗を意識してみるとよいのではないでしょうか。