京成押上線は、京成本線の青砥駅から始まります。広島・長崎の原爆の石に直接触れられる公園として有名な青戸平和公園や、駅下のショッピングセンター「ユアエルム青戸店」などがある青砥駅をスタートし、次の駅は京成立石駅です。昭和の面影を残す飲み屋が多く、たびたびテレビでも紹介されるほどの人気スポットですが、2022年時点で再開発が進み、大きく変貌を遂げようとしています。
京成立石駅を過ぎると、世界的に有名なサッカー漫画「キャプテン翼」の作者、高橋陽一氏の地元で、駅にも多くのイラストが飾られている四ツ木駅です。そして、墨田区に入り、革加工の事業所が立ち並ぶ八広駅を走っていきます。
八広駅に続く墨田区2つめの駅は、京成曳舟駅です。近くには昭和2年(1927年)に誕生し現在でも多くの人でにぎわう「下町人情キラキラ橘商店街」があります。雑貨、飲食、美容院などチェーン店にはない地元ならではの店舗、約70店が軒を連ねていて、下町ならではの情緒が楽しめるでしょう。
そして、京成曳舟駅を過ぎると、終着駅の押上駅です。都営浅草線や東京メトロ半蔵門線も乗り入れているこの地域では、東京スカイツリーの観光を目的とした多くの人でにぎわっています。
再開発により新たなチャンスも増える京成立石駅
駅北口から南口東地区、南口西地区の再開発が決まっている京成立石駅ですが、現時点(2022年5月)の駅前は、昭和から残る商店街が下町ならではの風情を感じさせてくれます。商店街のなかには、安くて美味しい食べ物が並ぶ飲み屋も多く、テレビでも頻繁に紹介されたこともあり、現在でも地元や地元以外からも人が集まるスポットです。
再開発が始まれば、現在の景色が一変し、西地区と東地区にそれぞれ住宅や店舗、事務所などが入るビルが建設される予定となっています。現在の姿が変わってしまうことを惜しむ住民の方も少なくありませんが、再開発を機に、新たなビジネスが展開される可能性も高く、出店のチャンスも増えるのではないでしょうか。
京成曳舟駅、下町の雰囲気を味わえる商店街の魅力
墨田区にある京成曳舟駅は、少し歩くと東武亀戸線、東武スカイツリーラインの曳舟駅もあり、交通の便もよい地域です。近くには、イトーヨーカドー 曳舟店がありますが、この地域でのおすすめは下町の雰囲気をダイレクトに味わえる商店街でしょう。
前項でも紹介した、下町人情キラキラ橘商店街以外にも、鳩の街通り商店街、向島橘銀座商店街協同組合など、散策目当てでも十分に楽しめる下町の匂いを感じられる商店街です。
近年、駅前再開発により、高層マンションが増えそれに伴い新しい住民も増加しています。下町の雰囲気を残しつつも新しい住民にアピールできるアイデアを持って出店を検討されてみてはいかがでしょう。
衰えない東京スカイツリー人気に注目度も高い押上駅
2012年の開業以来、現在においても観光目当てで訪れる方が多い東京スカイツリー。そのおひざ元となる押上駅は、古くから残る下町と観光スポットとしての魅力が融合する地域です。
押上は、京成押上線以外に都営浅草線、東京メトロ半蔵門線、東武スカイツリーライン、東武伊勢崎線などが乗り入れています。交通の便がよいのはもちろん、東京スカイツリー開業に伴う再開発で暮らしやすさの面でも高い人気を誇る地域といえるでしょう。
地元の方以外の地域からの方や、海外から訪問される方も多い地域のため、地元にこだわったショップや飲食店だけではなく、幅広い層に向けたアイデアを持った出店もおすすめです。
魅力が多い下町の雰囲気と、新しい風を運ぶ東京スカイツリー
京成押上線は、葛飾区から墨田区の下町の雰囲気を残す地域を走る路線です。住宅密集地域が多く、大型の商業施設は多くありませんが、その分、古くから残る商店街では多くの人でにぎわっています。
葛飾区と墨田区では、住民の年齢層も異なり、葛飾区で最も多いのは50~54歳、次いで45~49歳、40~44歳、55~59歳(令和4年6月1日現在)。これに対し、墨田区で最も多いのは、25~29歳、次いで30~34歳、45~49歳、35~39歳(令和4年4月1日現在)と非常に若い世代が多い地域です。
同じ下町でもそこに住む住民の年齢層には大きな違いがあるため、葛飾区であればファミリー層向け、墨田区であれば、若者向けのショップ、飲食店で出店を検討されてみてはいかがでしょう。