ビジネスと商業、複合都市の起点となるさいたま新都心
さいたま市中央区は10区の中で最も面積が狭く、農地や山林が少ないのが特徴です。全域が人口集中地域に属しており、商業地区、行政地区、居住地区で占められています。
同区は旧与野市とほぼ重なっており、2022年時点での人口は約10.2万人、平均年齢は44.8歳。65歳以上人口は21.2%と、全国的に見ても低めです。
路線はJR埼京線、京浜東北線が走行しており、区内の駅には北与野駅、与野本町駅、南与野駅の3駅があります。与野本町駅は埼京線が運行しています。埼京線では、川越、大宮、池袋、新宿、恵比寿の各駅へ30分程度という位置にあります。
新大宮バイパス、国道17号のほか、東西へは国道463号が走り、幹線道路も数多く整備されているため、自動車での通行状況も良好。バス路線も充実しており、大宮、北浦和方面へのアクセスにも恵まれます。
中央区のランドマークの一つに、さいたま新都心合同庁舎があります。東京都心の機能を補完する新たな都市としてさいたま市が選ばれたことに伴い建設され、中央区の地名も誕生しました。同施設内には厚生労働省や経済産業省など政府機関の地方支局、政府機関の関東甲信越地方全域を管轄する出先機関が置かれています。
さいたま新都心駅は大宮区に属していますが、駅と庁舎が直結しているため、あまり隔たりは感じられません。また区内の北与野駅とさいたま新都心駅までは、徒歩約7分という近距離です。
庁舎を中心に、企業の誘致も進んでおり、なおも発展が続いています。周囲には大規模商業施設も林立。ビジネス需要とあいまって、終日人流が途絶えません。
集客スポット多数あり!想定ターゲットも多彩
中央区は行政機関、各種公共施設、住宅街で構成されたエリアで、集客スポットも多数あります。
「さいたまスーパーアリーナ」は、さいたま新都心駅から徒歩約3分にあり、スポーツイベントやコンサートなど多目的で使用されるスタジアム・アリーナ。最大37,000人収容の国内最大規模の施設となっています。
「彩の国さいたま芸術劇場」は有名建築家の手による、美しい近代的な劇場として知られます。4つの専用ホールと12の練習場、レストランやカフェも併設。年間を通じて演劇・舞踊・音楽などの催し物が上演されており、文化の発信地となっています。
「与野公園」は、明治10年に造園。園内には約170種の桜、約3,000株のバラが植えられており、市民の憩いの場となっています。大きな池には多くの鯉が泳ぎ、休日にはエサを上げる子供たちの歓声が響きます。
大型商業施設としては、エリア最大級のショッピングスポットである「コクーンシティ」や「イオンモール与野」「アルーサショッピングモール」などがあります。さらに日常生活を支えるスーパーが各所にあり、区内での生活に不便を感じません。
同区内には「埼玉県立大学大学院サテライトキャンパス」「日本赤十字看護大学」を始め、教育施設が多数あります。学生の姿も目立ち、若い層も多く住む町です。中学校卒業まで乳幼児医療費助成があり、子育て支援にも力を入れているため、ファミリー層からも人気があります。
総合的に見ると旧与野市の面影も色濃く残しつつ、さいたま新都心としての機能、スポーツ・文化の大型施設といった最先端の顔もありながら、教育環境に恵まれた居住区としての性格も併せ持つエリアとなっています。
出店に際してはこうした中央区の持つ特性を見据え、ビジネス街や学生街のランチや夜の飲み会などの需要、多くを占める住宅街を視野にした家族的な地元密着型の店づくり、大規模集客スポットをにらんだ店舗計画など、多岐にわたるターゲット想定が可能です。
特に高齢者層の割合が低い点が注目されるため、トレンドを取り入れたメニューの考案や店舗設計を重視する必要があります。一方で旧与野からの居住層も一定数存在しており、立地の選択によっては落ち着いた店づくりがしたいという希望に沿う出店も可能です。
新旧が混在するさいたま市中央区の幅広い魅力
中央区はこれからの市や県のみならず、関東圏の発展の中核を担うともいえるエリアです。庁舎を中心に、高層ビル街が広がりビジネスの新たな未来を予感させます。一方で旧市街の良き風情も感じられ、安心して子育てができる落ち着きも漂います。複合的な要素がつまったさいたま市中央区であれば、多彩な出店プランを構築できます。さまざまなターゲット層からどこを救いあげるかによって、立地やコンセプトが決められそうです。