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新紙幣への対応準備はできていますか?新紙幣対応の券売機を導入しない場合に有効な逆転発想の4つの対策

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2024年7月から新紙幣が発行されることが悩みの種になっていませんか?特に、券売機を使用するラーメン店では新紙幣対応の券売機を導入したくてもコストが高く、難しいことも多いようです。とはいえ新紙幣発行は迫っています。どうすればいいのでしょうか。
 
本記事では【新紙幣対応の券売機を導入しない場合】の対策を3つの切り口で4つ挙げます。
 
本来は、旧紙幣も新紙幣も使える券売機があった方がお客さまの負担はないですが、「新紙幣が使用できなくても、それをポジティブに捉えられないか」という考え方で、3つの切り口・4つの対策案を挙げました。少しでもヒントになれば幸いでございます。どの対策も、多少手間がかかってしまいますがご容赦くださいませ。
 

切り口1:新紙幣が利用できないことをプラスにする

対策1:お詫び特典を進呈する
 

 
新紙幣で支払いをしようとしていたお客さまには、旧紙幣と交換をすることになるかと思います。その時に「新紙幣が利用できなくてごめんなさい」という意味を込めて、小さな特典(「トッピングちょい大盛り」など)を付けます。【新紙幣が使えない】ことをデメリットでなく、お客さまにとってメリットとする発想です。味をしめたお客さまは、次回もあえて新紙幣を握りしめて来店してくれるかも。
 
対策2:旧紙幣との交換時に、価値を付け加える
 

 
新紙幣を旧紙幣に交換する際、裸のお金のまま交換するのではなく、ちょっと演出を加えて交換します。たとえば「時代の最先端を進む人用」という表紙のポチ袋(封筒)に入れて旧紙幣を渡したり、あえて、さらに古い紙幣(100円紙幣)のパロディを1枚添えて渡したりします。【新紙幣が使えない】ことをデメリットでなく、新たな価値づくりにする発想です。楽しんでくれたお客さまは、知人に見せたりSNSでシェアしたりしてくれるかも。
 

切り口2:新紙幣だからいい理由を作る

対策3:新1000円札限定特別セットを用意する
 

 
新1000円札限定の特別メニューやセットを用意します。新メニューでなく、既存メニュー+トッピングやおつまみの組み合わせでもOK。このセットは新1000円札での支払い限定で、旧紙幣や硬貨では注文ができないようにします。ご注文は券売機を通さずに現金の授受となるため多少手間がかかりますが、お釣りは発生しないため、受け取りのみとなります。これまで1000円の壁を越えないようにしていたラーメン店では、大台に乗せるきっかけになるかもしれません。
 

切り口3:お客さまに応援してもらう。券売機の導入を

対策4:券売機購入カンパセット
 
新紙幣対応の券売機を導入するための資金をお客さまから募ります。券売機に「カンパセット」を用意し通常のメニュー+100円などで設定します。お客さまがこのセットを注文するたびに100円が資金になります。応援してくれるお客さまの力をお借りする案です。
 
応援してくれたお客さまには状況を報告したいので、集まっている金額を店内にグラフで表示したり、line公式アカウントやSNSで状況の報告をしたりします。さらに、カンパセットを注文してくれた方には、お礼として達成した時に使用できるミニクーポンを渡してもいいかと思います。達成した暁には、お客さまと喜びあいたいですね。ただしこちらの案を実施する場合は、事前に税理士さんなどにご相談ください。
 
いかがでしょうか?ちょっと手間がかかる対策ではありますが、これらは【新紙幣対応の券売機がない】ことをプラスに捉えたアイデアです。そのままは実施できなくても、この案を元にあなたのお店で活用できる形に変換して実施していただけたら幸いでございます。
 
7月には新紙幣を持って来店されるお客さまがいらっしゃることでしょう。対策を先に決めて、気持ちを楽にしてまいりましょう。これからもたくさんのお客さまに、こだわりの一品(一杯)を楽しんでいただけること、願っております。
 
◆眞喜屋実行 まきやさねゆき
株式会社はぴっく 代表 アナログ販促クリエイター
2008年に起業し、中小企業や個人商店を対象とした販促企画会社を経営。
「いい品ならば、いい品以上の喜び濃度に」をモットーに、商品の真価/潜在価値をカタチにする企画やグッズ制作。
執筆実績:ビジネス書7冊/日経MJ/近代食堂/販促会議/日本政策金融公庫など
講演実績:商工会議所・商工会・法人会・企業研修など
◆代表的な著書
・お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77
・販促の教科書
・リピーターをつくる35のスイッチ
・お客さまが動く!しかける販促術
 
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