飲食店オープンで失敗したくない人必見! 施工、デザインの重要ポイントをセキララ告白 VOL.1
「飲食店の開業時に失敗をしない為の物件選びで大切な事」
株式会社ノート 代表 井上さん デザイナー 宮城さん
代表 井上さん
デザイナー 宮城さん
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日々飲食店を開業される方々と向きあっている、施工会社『ノート』代表の井上さんと、インテリアデザイナーの宮城さん、レスタンダード担当中島さんによる座談会。今回は、主に井上さん、宮城さんのお話が中心です。
―まず、率直に一番物件を見るときに大切なことを教えてください。
井上さん) 様々なシーンがありますが、例えば事務所から飲食店を始める場合、空調、水回りのチェックが必要です。厨房機器は入れたものの、対応できる空調設備でなかったなんていうことも起きがちです。その点では、軽飲食から重飲食をする場合にも要注意ですね。
“居抜き=まったくお金をかけずにオープンできる”という考え方をお持ちの方も多いと思いますが、希望通りのお店にするにはある程度の投資をしなければなりません。物件チェック時には、想像できない箇所で必要経費がかかることがあるんです。
宮城さん)そうですね。設備系の問題と同様に意外な出費というのが、残された備品などの処分費用です。電源を入れてみたら、動かなかったなんてこともよくあるのですが、そうなってくると、それはすでに粗大ごみなのです。その処理費用は想定外に考えている方が多いと思います。
―たしかに、購入費用は予算づけしていますが、処分費用をそもそも予算している方はあまりいないですよね。
井上さん)はい、前の営業店舗からの引継ぎにすこし年月がたっている場合などは、厨房機器関係のチェックを怠らないようにしておくべきですね。
私たちの業務はどちらかと言えば、物件取得後の設計、デザイン、工事の管理というイメージが強いですが、可能であれば物件取得の際から一緒に動かせていただくと様々なアドバイスができるのかな、とも感じています。
―はじめてお店を開業させる方も多くサポートをされていると思いますが、どんなところに気を配っていますか?
宮城さん)とにかくオーナーさんの要望を積極的に伺うようにしています。
中には、はっきりとしたコンセプトが決まっていない方もいらっしゃるんです。
でも、物件は取得してしまっていて、という段階。
本来は、私たちの業務ではないと思うのですが、客単価、営業時間、飲食業界への想いは?など、細かく質問をしながら、オーナーに考えていただき、一緒にコンセプトをまとめていきます。あと、近隣の方へのご挨拶のサポートなども一緒に行う場合もありますよ。
この挨拶が情報収集としてとても良いと思うのですが、オーナーさんの中には、意外に
人見知りであまり行うことに前向きでない方も。そんな時は、同行して、一緒にご挨拶なんかも。そうすると、「前の店はね・・・・」とか「この辺のお客さんはね・・・」なんて、いう近隣の方からのアドバイスがいただけて、コミュニケーションも図れ、良いことばかりなんです。
―なるほど、そんなサポートまでされるのですね。
井上さん)はい、私たちが関わらせていただいたオーナー様にはやはり、長く成功していただきたいと思いますので。先ほどもお話しましたが、物件取得の際にオーナーさんの思い描くお店のイメージなどを伺えるチャンスがあれば、そのお店ならば居抜きでなくスケルトン物件ほうが良いですよ、などとアドバイスをお伝えできるとも思います。
居抜き物件には、居抜きの良さとリスクもあるのが本来なのですが、どうしても物件を契約したらすぐにオープンできると思い込んでいる方も。
宮城さん)居抜き物件を取得する際にチェックができなかった箇所で問題がおきることもあります。例えば、イタリアンの居抜き物件で、レンジフードを「強」にしたら、入り口のドアが全く閉まらなくなってしまったということも。
ほかには、消防設備関係ですね。前の店舗が何もされていなくて、、、、、でもそのままだと違法になってしまうため、誘導灯、火災報知器、消火器の設置を行うと、また費用が嵩みます。
特に、木造の建物は要チェックですね。
井上さん)もし、居抜き物件がとてもよい状態だったといっても、看板だけ変えて、中はそのままオープンするというのは、何となくもったいないな、と。
せっかくオーナーになったのですから、自身のこだわりを少しでも出すべきだと私は考えます。
―なるほどですね。居抜き物件でオープンする際の注意点、わかりやすいです。
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インタビュー 川瀬 亮太 飲食店プロデュース会社、ROOTage(株) 代表取締役。
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