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飲食店オープンで失敗したくない人必見! 施工、デザインの重要ポイントをセキララ告白 VOL.2 

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「飲食店の開業時に失敗をしない為の物件選びで大切な事」
株式会社ノート 代表 井上さん デザイナー 宮城さん

前回に引き続き、開業オーナーと日々向き合っている、施工会社の代表井上さんと、インテリアデザイナー宮城さん、レスタンダード担当中島さんの座談会です。

 

 

中島さん)簡単にカウンターを改造できると思っている方もいらっしゃいますよね。

いきなり「今のハイカウンターをローカウンターにしたいんです」と(苦笑)

それは、もう改造ではなく、新規で作ったほうが費用面・仕上がりともにいいのでは?と思うこともシバシバです。

あと、設備関係はできればプロに任せた方が安心です。よく「知人で詳しい人がいる」という発言をよく聞きますが、プロでない限り何か問題が起きても責任はとっていただけず、トラブルに発展したというケースも耳にします。

 

宮城さん)塗装は、個人でできると思っている人も多いですね。確かに、DIYなども流行してますし、友人などの協力で仕上げている方もいらっしゃいます。でも、きちんと塗料の成分なども理解しているかという点では心配です。慣れていない方は、プロに依頼することをお勧めします。

 

―少しでも、初期費用を抑えたいという考えからの発想でしょうね。

 

中島さん)でも、やはり餅は餅屋でして。例えば、袖看板の施工などは、「道路使用許可」を取って作業を行わなければいけないケースがあります。しかし、そんなことを知らずして、個人作業をされてしまう方が多いんですね。見つからなかった際は問題が起きないのでしょうが、見つかった際は・・・・。

知りませんでした、では済まないことになるんです。

あと、人気の古民家物件などの古い木造建築は、解体すると危険な支柱が何処に入っているかなどプロの方じゃなければ判別が難しいケースが多いです。実際柱がどこに入っているのかを知るにはプロしかわからないんです。図面が残っていないものが多数ありますから。以前、お客様がいるフロアの床が抜けたなんて事件もありました。

 

井上さん)中が見えないというものは、本当に怖いんです。

でも、物件契約後にしか壁なども壊せないので、解体後にビックリということがありますね。戦後間もなく建設された物件などは、水道管、ガス管などに問題があっても古すぎて修繕できないなんてこともあるんです。

 

―やはりプロのサポートがあるのと無いのでは、情報量が違いますね。

 

宮城さん)別の角度からの話になりますが、私が女性という点でのアドバイスが役に立つときがあります。特に厨房経験者の男性の方が独立される際に見受けられるのですが、厨房内は完璧にこだわるのに、お客様の導線やトイレについては無関心で。

お手洗いの清潔さってとても大切なポイントだと思うので、女性目線で意見をさせていただきます。

 

井上さん)あと、なるべく電気系統についての情報共有をお願いしたいですね。

それが、引き渡し後のクレームがおきない一つのポイントでもあるんです。

電話、有線、レジ周り、ビールサーバーなどなど。

施工の段階で電源の位置なども調整ができますし、容量のチェックもこちらで行えます。

 

宮城さん)デザインの観点からいうと、本当はマット一つでも相談してほしいですね(笑)せっかく、壁紙やテーブルなどにこだわってトータルにアドバイスを進めたにもかかわらず、なぜかエントランスのマットがまったく合っていないなんてことが、たまにあります。

 

―おそらく、どこまで頼っていいのか、相談したらお金がかかるのか、など不安に思っている方もいらっしゃるように思いますね。

 

井上さん)ですよね。もちろん、初めての開業の方は当然不安だと思いますので、我々はまずゴールまでのスケジュールを一旦出し、そこにまつわる様々なサポートを行うというお話をさせていただきます。設計者と施工の区別もできていない方が大半ですので、業務の区分もその際にお話をするようにしています。

 

宮城さん)よくお声を聞くのが、「選ぶだけだと思っていたのに、こんなにも時間がかかるんだ」ということ。壁紙、床の素材、トイレ、照明、家具、食器、小物に至るまでオーナー様は決定作業の連続です。相談相手がいらっしゃる場合はいいのですが、お一人でとなるとこの作業が意外に大変なのです。それをスケジュールがあることで、ここまでに決めなければいけないんだ、という(笑)そこを守らないとオープンができないというリスクになるので、皆さん必死になられますね。

 

中島さん)やはり、飲食店開業サポートを多く経験していらっしゃるお二人だけあって、進行管理がとても素晴らしいですね。飲食店が得意ではない内装屋さんではそこまでのサポートは難しいと思います。

 

―今回の座談会を聞くと、初期段階からプロのアドバイスを得ることが如何に大切かということが良く分かりました!本当に貴重なお時間ありがとうございました。

 

      • 会社名株式会社ノート
      • 住所〒104-0033 東京都中央区新川1−16−7 恒陽サンクレスト301

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インタビュー 川瀬 亮太 飲食店プロデュース会社、ROOTage(株) 代表取締役。

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