ChatGPTで0円インバウンド対応!3か国語に飲食店のメニューブックを翻訳するには?
「この中で、ChatGPT使っている人いますか?」
主に個人経営の飲食店オーナーさんが40名ほど集まったセミナーで質問しました。手があがったのは数名でした。世間では話題でも、あまりお店では使われていないのだと感じました。
さて、あなたのお店ではインバウンドのお客さま向けの対応はしていますか?この質問の答えは、地域や業態でも分かれるかと思います。仮に現時点で「インバウンドはあまり関係ない」と思っていても、今後に備えて受け入れ態勢を整えておいた方がいいと思われます。
都心だけでなく、地方の個人店でもインバウンド対応をした方がいい2つの理由
一つ目の理由は、今後は地方の個人店にもインバウンドのお客さまが来店される可能性が高まるからです。
日本は再訪したい国ランキングで1位!
電通が調査した結果によると、日本は「もう一度行きたい国」でトップになっています。
※引用元:ジャパンブランド調査2024 | 電通
喜ばしいことですよね。日本全体で、リピーターを作れているということです。この流れが続くとどうなるでしょうか?日本に初めて来た方は、都心や有名な観光地を巡ることでしょう。でも、2回目に来た時には行くところが変わるはずです。地方都市や地方の名所に目が向くでしょう。そして次は、さらに穴場に目が向くはず。訪日(来日)するたびに、自分なりの楽しみを得ようとするはず。地方の個性的なところやお店にも足を向けるようになるでしょう。
その時に、受け入れ態勢ができているかどうか。それで入客数は変わりますし、インバウンドのお客さまの満足感も変わります。仮に「今はウチの店は関係ない」と思っていても、近未来は関係大ありになります。受け入れ態勢はぜひ整えておいてほしいと願っています。
もう一つの理由は、日本の人口が減少するからです。
日本の人口が60万人減った!(2023年10月)59.5万人減。
※引用元:統計局HP
周知の通り、日本の人口は減少しています。2023年10月のデータでは1年間に59.5万人が減ったそうです。出生率が1.2ほどですので、これからも減ることはほぼ間違いありません。
日本の人口は減る。インバウンドのお客さまは増える。
この状況ならば、インバウンド対応をしない理由が見つかりません。とはいえ、お店では余裕がないことと思います。原材料費が上がって、人件費が上がって、しかも採用が難しくなって、コストが上がっているのに売上は上がらない状況。極力お金をかけずに、インバウンド対応をしたいのではないでしょうか?
本記事では、その方法を1つお伝えさせてください。受け入れ態勢の第一歩。メニューブックの翻訳です。
0円で、各国語に翻訳するには?
「メニューを英語や中国語に翻訳できたらいいけど、お金かかるでしょ?」というオーナーさんも多いと思います。そんなことありません。便利な世の中になったので、0円で翻訳できるようになりました。初めてのツールを使う事には不安もあるかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。
STEP1:ChatGPTで、メニューと説明を翻訳する
ChatGPTを開いて、新しいChatに下のように入力します。初めの2行以降はメニュー名と説明です。ここではシンプルにするために、英語と中国語に絞っていますが、韓国語やマレー語などを加えてもOKです。
下記は、飲食店のメニューと説明です。
それぞれ英語・中国語(簡体)翻訳してもらえませんか?
前菜盛り合わせ5種
初めての方向け
ラタトゥイユ
野菜のうまみと甘みでほっとする味
すると数秒で下記のような返答が表示されます。
※引用元:ChatGPT
簡単に翻訳できました。すごいです。とはいえ「ホントにうまく翻訳できているの?」と疑問もぬぐえないかもしれません。ならば、確かめをしましょう。
STEP2:Google翻訳で日本語に戻して確認する
Google翻訳を使用して、確認をしましょう。Googleのページを開いて「翻訳」と検索すれば、すぐに翻訳できるページが表示されます。そこに先ほど、ChatGPTで表示された言葉をコピペして貼り付けます。
こうして、日本語に戻してみて問題なければ、恐らく大丈夫です。100%とは言えませんが、ほぼほぼ大丈夫でしょう。もし気になる表現があれば、ChatGPTに入力する日本語を少し変更して調整してみましょう。
もう一歩だけ進めた受け入れ態勢とは?
このようにして各国語に翻訳したメニューブックを印刷して表示しておけば、インバウンドのお客さまも注文しやすくなるでしょう。
そして、もう1点加えておきたいのが「お店の利用方法」です。国によって、地方によって、お店によって、お店の利用方法には違いがあります。それを簡単な手順でまとめておくと、さらに親切かと思います。
たとえば、一般的にはこのようになるかと思います。
1:(お店に入る)店員に席に案内される
2:メニューを見て、注文品を決める
3:手を挙げて(仮)店員を呼ぶ ※ボタンを押すなどお店に応じて変える
4:注文品を伝える(指差しOK)
5:提供を待つ&食べる
6:伝票をもって入口のレジで支払う
こうした手順をお店のやり方に合わせて調整し、各国語に翻訳してPOPにしておけば、インバウンドのお客さまも戸惑うことなく楽しんで頂けるかと思います。内容は、お店に応じて工夫して下さいね。
いかがでしょうか?インバウンドのお客さまへの対応、もし「まだ足りないな」と思ったらぜひとも進めてください。今回は店内のアナログ部分だけに特化しましたが、集客力を考えるとWEB上の訴求も大切です。変わっていく日本の中で、ますます個性を存分に発揮して繁盛されること、心から願っております。
◆眞喜屋実行 まきやさねゆき
株式会社はぴっく 代表 アナログ販促クリエイター
2008年に起業し、中小企業や個人商店を対象とした販促企画会社を経営。
「いい品ならば、いい品以上の喜び濃度に」をモットーに、商品の真価/潜在価値をカタチにする企画やグッズ制作。
執筆実績:ビジネス書7冊/日経MJ/近代食堂/販促会議/日本政策金融公庫など
講演実績:商工会議所・商工会・法人会・企業研修など
◆代表的な著書
・お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77
・販促の教科書
・リピーターをつくる35のスイッチ
・お客さまが動く!しかける販促術
◇繁盛店への道 最新記事はこちらから
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