開業ノウハウ

吉祥寺で飲食店を開業「井の頭公園を中心に、緑豊かな吉祥寺駅南側エリア」吉祥寺駅編Part1

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調査日2024年9月28日
出店するならこの街だ!注目エリアをレスタ編集部が歩いて紹介 vol.17

 
新宿にも渋谷にもアクセスが抜群で、公園や学校も多いことで知られる吉祥寺。駅付近には大型商業施設も多く、住みたい街ランキングでも必ず上位に入る人気の高い街としても有名。今回は、そんな吉祥寺の街を駅の南側と北側に分け、まずは井の頭公園がある南側から散策して行きます。
 

吉祥寺・基礎情報

 
乗り入れている路線▼
JR中央線、JR総武線、京王井の頭線
 
近辺の主な主要都市▼
新宿駅(JR中央線にて12分)・渋谷駅(京王井の頭線にて19分)

 
商業施設・チェーン店情報▼
・商業施設…PARCO、マルイ、ヨドバシカメラ、アトレ吉祥寺、東急百貨店、キラリナ京王吉祥寺
・飲食店チェーン店…ミスタードーナツ、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、松屋、すき家、ファーストキッチン、サブウェイ、ドトール、スターバックスコーヒー、エクセルシオール 等
 
イベント▼
吉祥寺ふれあい夏祭り
吉祥寺秋祭り
 

吉祥寺駅南側の駅周辺からスタート

JR線と井の頭線の乗り換えが可能な吉祥寺駅は乗降客も多く、いつも賑わっている。学校や病院、大きな公園、オフィス、マンション、そして多数の飲食店が立ち並び、老若男女本当に幅広い人が行き交う街。
 

 
住みたい街ランキングでも必ず上位に食い込んでくる吉祥寺は、新宿や渋谷からも20分以内とアクセスがとても良い。そもそも古くから4つのお寺が存在していた寺町なのだが、その4つの中に吉祥寺という寺はないのだとか。そんな吉祥寺は大型商業施設とアーケード街が共存する、独特な街になっている。
 

 
駅ビルのキラリナ京王吉祥寺にも多くの人気店が出店していて、カップルやファミリー、友人同士の買い物客などが多く行き交っている。フランスの人気冷凍食品店「picard」も駅ビルの1階に入っていて、夕食の一品にも便利。
 

 
また、吉祥寺の街にはアウトドア用品専門店も多く集まっていて、キャンプやBBQに備えた道具を揃えに来る人も多い印象。「L.L.Bean」や「patagonia」といったブランドショップだけでなく、アウトドアウェアのセレクトショップなども充実。
 

 
駅の周辺には、学生にも使い勝手の良い居酒屋や行列のできる全国的にも有名なラーメン店が多く立ち並び、その中にも老舗の店舗も残る、なんとも情緒ある街並み。
 

 
「つけ麺えん寺」は2010年から人気が衰えない、ベジポタスープ発祥のつけ麺店。太麺にからむトロトロのスープがたまらない。
 

 
「洞くつ家」は家系ラーメンとして有名な六角家の姉妹店。なんと朝6時から23時までオープンしているのだとか。2006年開業の「吉祥寺 真風」は鯛塩ラーメンが人気で、平日でも大行列。清潔感のある店内とさっぱり系のラーメンということもあり、女性客も多い。
 

 
駅から少し離れた井の頭通り沿いには「Tombo」が。キレと旨みが凝縮された醤油ラーメンが有名で、バランスの良い味が堪能できる。ちなみに、この吉祥寺ラーメン激戦区の中で「蒙古タンメン中本」も大健闘。根強いファンが足繁く通っている。
 

 
そして、実は吉祥寺には人気のうどん店も出店している。「いぶきうどん」と「おにやんま」は、どちらもいりこ出汁の本格的な讃岐うどんを提供。立ち食いスタイルということもあって、サラリーマンや学生の利用が多く、両店ともにいつでも賑わっている。
 

老舗飲食店は、もちろん元気!

吉祥寺には古くから営む飲食店がとても多く、今も変わらず行列のできる人気店として健在!
 

 
まずは、吉祥寺のランドマーク的なお店と言っても過言ではない「いせや」。もともと1928年に生肉業として創業し、すき焼き店などを開業の後、1958年に焼き鳥店となった老舗中の老舗。学生からサラリーマンまで、お財布にやさしい値段でお腹いっぱいになれる。吉祥寺では総本店の他に、井の頭公園の入り口近くの公園店や駅からすぐのところに「北口店」を構え、こちらはテイクアウトも可能なスタイルが特徴的。
 

 
駅から徒歩1分の「ゆりあぺむぺる」は1976年開業の喫茶店。レトロシックな店内は落ち着いた雰囲気で、コーヒーはもちろんカラフルなクリームソーダやフードメニューも充実で大人気。吉祥寺で愛されて26年の「ウッドベリーズ」は、フローズンヨーグルト専門店の老舗。季節のメニューが充実したショーケースから好みの味がセレクトできて楽しい。
 

 
こちらの駅を出てすぐのところにある「もつ焼きカッパ」は1968年創業。毎日仕入れる新鮮なモツが人気でコの字型のカウンターは開店と同時に満席に。「TONY’s PIZZA」は、1968年に吉祥寺で創業してから行列の絶えないピザ屋で、オーナーは海外旅行が自由化されるよりも前にアメリカにてニューヨークスタイルのピザを学んだという本格派。
 

 
1982年に開店した「武蔵野珈琲店」は、手間をかけてゆっくりとネルドリップで淹れたコーヒーが、マイセンやヘレンドといった素敵なカップで楽しめることで人気の喫茶店。その5年後、1987年開店の「武蔵野倶楽部」は、マスターピアノ演奏が楽しめるピアノバー。その落ち着いた雰囲気から大人の常連客が多いそう。この地で長年愛されるには、変わらない武蔵野クオリティが大切なのかもしれない。
 

吉祥寺はマーケティングに使われる街

吉祥寺は、学生や家族連れ、古くから住んでいる住民、サラリーマン、そして公園や観光で訪れる人など、老若男女多様な人が集まる街であることから、日本初出店や東京初出店など、マーケティングのために一号店進出場所として選ばれることも多く、意外な点で重要な役割を果たしている街なのだ。
 

 
駅ビルのキラリナ京王吉祥寺店には、本場台湾でも毎日行列ができることで有名な台湾カステラ専門店「名東」の日本第一号店。こちらは2022年6月にオープン。
 

 
そして吉祥寺マルイの1Fの「「オリジナルパンケーキハウス」は、アメリカで創業60年の歴史を誇るパンケーキ専門店の日本第一号店。ふんわりとした不思議な食感で大人気のダッチベイビーが有名。
 

 
沖縄発祥の「やっぱりステーキ」はここ吉祥寺店が都内の初出店店舗。衝撃的な価格とボリュームが魅力で、学生やファミリーにも人気。
 

ベーカリーやスイーツの注目店も

吉祥寺には、わざわざ訪れたいスイーツの名店や注目のベーカリーもいっぱい!
 

 
まずは2013年にオープンしてから行列の絶えない「Boulangerie Bistro EPEE」。ビストロでもありブーランジェリーでもあるこちらのお店は外観からしてパリの雰囲気満載でいつも行列。ビストロも同じく人気が高く予約必須。
 

 
「白髭のシュークリーム工房」は映画・隣のトトロのトトロをモチーフにしたスタジオジブリ公認のシュークリームを販売。三鷹の森ジブリ美術館が近いこともあり、多くのジブリファンを魅了。「L’EPICURIEN」は、スイーツ業界では知らぬ人はいない有名パティシエの洋菓子店。土日限定でオープンしているということもあり、開店時には行列ができる有名店だ。
 

井の頭公園周辺

ここからは、南側エリアのランドマークでもある井の頭恩賜公園(通称:井の頭公園)方面へ!
 

 
公園に向かう途中には、武蔵野公会堂が。こちらは350席のホールだけでなく、会議室なども併設されていて、吉祥寺の文化的役割の一翼を担っている。
 

 
「ケーニッヒ」は、本場ドイツの製法のソーセージを使ったホットドッグとビールが楽しめるお店。テイクアウトで井の頭公園に向かう人も多いのだとか。公園入り口すぐのところにある「おもてなしとりよし」は、まるで料亭のようなゆったりとした空間で本格的な鶏料理が提供され、テラス席では庭を眺めながら食事ができる贅沢なつくり。長きにわたり愛されている。
 

 
本場ナポリの味をナポリ価格、ナポリスタイルで提供することをコンセプトに、2010年に移転オープンした「ピッツェリアGG」。ナポリピッツァ職人世界選手権の本戦でも入賞を飾ったピッツァイオーロが焼き上げるピッツァを目当てに遠方からの来店も多いらしい。
 

 
公園の西側には、たくさんのスパイスが入ったオリジナルチャイが人気の「チャイブレイク」が。カフェなので店内での飲食はもちろんなのだが、この日も店頭でチャイの販売を行っており、美味しいチャイを片手にお散歩も楽しめる。
 

いざ!井の頭公園に

1917年に開業した井の頭恩賜公園。元は宮内省(現在の宮内庁)の御用林であったことから、都内では豊かな緑が残る貴重な場所。植えられている樹木の数はなんと20,000本で、公園内にはスポーツ施設や動物園、水生物園、野外ステージなどが併設され、市民だけでなく吉祥寺を訪れる人の癒しにもなっている。
 

 
駅の方から公園に入っていくと、野外ステージのある広場が。
ここでは季節ごとにさまざまなイベントが開催されており、この日も賑やかにフードトラックや屋台などが並んでいた。
 

 
初めて井の頭公園に来たら、やはり乗りたい足漕ぎボート。お子様連れの親子の姿が多いが、楽しそうな夫婦やカップルの姿も。この池の正式名称は井の頭池で、外周は1.5km。散歩にもランニングにもちょうど良い距離かもしれない。
 

 
公園内にもレストランが点在しているのでご紹介!池の辺りに建つ「subLime」は、井の頭池を眺めながら和食と月替わりの日本酒が堪能できる和食店。春には窓から満開の桜が見られるのだとか。森のように木々に囲まれた場所に位置するのはアジアンカフェの「ペパカフェ・フォレスト」。タイ国政府商務省の厳しい審査に合格したというタイ料理が、日本にいながらにして楽しめるのが人気の秘密。
 

 
「ISENTEI」は江戸時代から続いた茶屋・井泉亭が2021年に本格ナポリピッツァとイタリアンのお店としてリニューアル。薪窯で焼かれた本場のピッツァと季節の食材を使ったメニューは、わざわざ食べにくる価値ありだ。
 

 
すっかりお腹も満たされたら、公園内には井の頭自然文化園(動物園と水生物園)も併設されているので食後に行ってみるのも良さそう。三鷹ジブリの森美術館は、実は井の頭公園内の施設で公園からアクセスが可能になっているので公園内を通って向かうのがおすすめ。
 
今回は吉祥寺駅の南側を巡ってきたが、やはり公園がこのエリアの中心になっていることは間違いなさそう。公園を訪れるファミリーやカップル、友人、そして近隣住民、さまざまなシチュエーションでバラエティー豊かな年代層の人たちが楽しめるよう、絶妙に飲食店も点在しているのだ。そして訪れる人を街の雰囲気と空気感でうまくカバーして飲食店と共存。いつ訪れても、何か楽しい発見の出来そうな、そんなエリアだった。次回は、吉祥寺駅の北側を散策していきます!
 
文・飲食店開業応援マガジン[RESTA(レスタ)]編集部
 



 
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