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3月13日からマスク着用ルール緩和 飲食店はどう対応する?

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新型コロナが法律上「5類」に移行することを見据え、3月13日からマスクの着用ルールが緩和される。これを受けて各業界でも「脱マスク」の動きが出ているが、飲食店ではどのような対応をしたら良いのだろうか。
 

マスク着用は「個人の判断」へ

政府はマスクの着用について、3月13日から新しいルールを適用する。マスクの着用について「個人の判断を基本」にするというものだ。
 
医療機関や通勤ラッシュ時の電車、バス内では引き続きマスク着用を求めるほか、高齢者や基礎疾患を持つ人、妊娠中の女性についてはマスク着用が効果的としているが、屋内・屋外問わずマスクの着用は個人の判断となる。
 
同時に専門家組織は、マスク着用について「5つの基本」を下のように定めている。
 

(出所:NHK首都圏ナビ)
 
これらを踏まえて、飲食店はどのような対応を取れば良いのだろうか。
 

飲食店利用者のマスク着用についての意識は?

まず、飲食店利用者の意識を見てみよう。「ぐるなび」が20代~60代の会員を対象にした調査によると、まず、飲食店でのマスク着用については、来店客はこのような行動を取るという結果が得られている。
 

(出所:「【ぐるなびリサーチ部】飲食店でのマスク着用についての調査」PR TIMES )
 
3月13日以降は、飲食の始まりから終わりまでマスクを外す、店内では外したまま、入店前からマスクはしない、という人の割合が増えている。飲食中だけ外すという人も4割近く残るが、ただ、これには、「マスク着用に慣れてしまっている」という事情と、「外した時の周囲の環境が気になる」という背景もある。また、年齢が上がるにつれて感染が収束していないことへの懸念を示す傾向があるようだ。
 

(出所:「【ぐるなびリサーチ部】飲食店でのマスク着用についての調査」PR TIMES )
 
そして、来店客は店舗にこのような対応を求めている。
 

(出所:「【ぐるなびリサーチ部】飲食店でのマスク着用についての調査」PR TIMES )
 
店内をきちんと換気していることは、何らかの形でアピールしたい。計測器を置いて見えるようにするのも良いだろう。また、飲食店利用者の間では、店員のマスク着用についても意識が高いことがわかる。
 

関係各社の対応は?

さて、外食大手などはどのような方針を取るのだろうか。
 
まず、ワタミは、国内で運営する飲食店15ブランド、計380店舗全てで、マスクの着用は客の判断に委ねることを決めている。今後は従業員だけが原則としてマスクを着用する。なお、来店客の消毒や検温は引き続き推奨する*1。
 
一方、同じ居酒屋チェーンでも「金の蔵」などを運営するSANKO MARKETING FOODSは、店内のホールスタッフはマスクをせずに働くことを推奨する。「顔を見せた接客を重視したい」という理由だ*2。また、カラオケチェーン「ビッグエコー」を運営する第一興商は、顧客・従業員ともにマスク着用は任意としている*2。
 
*1 「「マスク着用 個人の判断に 各企業の対応は?」NHK
*2 「客は『脱マスク』従業員は着用 セブンやマック、13日から」
 

行政の対応は今後に注目

さて、自治体の判断はどうなっているだろうか。東京都は、マスクの着用は個人の判断が尊重されるとしたうえで、注意喚起を行っている。

・ただし、各店舗が感染対策上又は事業上の理由等により、お客様や従業員にマスクの着用を求めることは可能です。
・3月13日以降も引き続き、効果的な換気、手指消毒、距離の確保又はパーテーションの設置等、マスク以外の感染防止対策に取り組んで頂くようお願いします。

(出所:「『マスク着用』の取扱い等の見直しについて」東京都)
 
また、3月13日以降、各業界団体が修正した業種別ガイドラインを東京都のホームページなどで周知するとしている。こちらの動向にも注意が必要だ。
 

 

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