開業レポ

飲食店開業者インタビュー VOL.13麵酒処 ゆきかげ 板本 卓也さん  カウンター・駅近マスト・居抜きで物件探し

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今回取材にお邪魔したのは、独立から2年目で2店舗目をオープンした根津「麵酒処 ゆきかげ」。オーナーの板本卓也さんにお話しを伺うと、ほぼ独自のメニュー開発で納得のいく味を仲間と追及しての独立です。下町感あふれる小路に佇むラーメン店は、ロゴや外観からも女性でも入りやすい印象。ラーメン店としては珍しい女性店長、山崎なつみさんの「毎日が楽しいです」という言葉からもチームの絆を感じられるインタビューでした。

 

―「ゆきかげ」の2号店に向けてこの地域を探されていたのですか?

(板本さん)特にこの地域限定としていたわけではありません。ただ一号店が浅草なので、下町っぽい場所がいいなとは思っていました。譲れない条件を、1)カウンター席があること、2)駅近であること、3)すぐに開業できる居抜きであること、としてリサーチする中で、この物件との出会いがあったのです。他にもいくつか物件を見ていたのですが、少しでも悩んでしまうとすぐに別の方に抑えられてしまうという経験をしていたので、今回はほぼ即決を下しました。結果的には、物件を探し始めて半年で契約に至りました。

麺酒処 居酒屋 ゆきかげ 内装

―こちらの物件は以前の業種は何だったのでしょうか。

(板本さん)以前もラーメン店だったようです。キッチンはそのまま引き継ぎで使うことができました。店内で弄ったのは、カウンター前の扉などを外したりしたくらいですね。しかし、食器などはすべて廃棄しました。その代わり、外観はすべてリニューアルしましたね。

 

―今回のお店のメニューは、浅草店と同じでしょうか。

(板本さん)いえ、浅草は鶏だしのみのラーメンなのですが、根津は鶏だし+煮干しだしスープが特徴です。東京大学の学生も多いのですが、周囲にお住いの方などの年齢層が少し高めかなと思い、新規で開発をしました。その甲斐があってか、ご近所のおばあちゃまが毎日違うお友達を連れて来店いただけるほどに。

 

―2018年11月には三ノ輪店もオープンされたとか。すべて下町ですね。

(板本さん)はい、初めてオープンした浅草店の時に、周囲の方へのご挨拶などを不義理したことで、かなり大変な思いをしました。思い出すだけで、恥ずかしいくらいです。

でも、その経験を経て、下町の方の温かさを、身をもって知ることができ、根津では一番に地域の方へのあいさつをしたほど。もちろん、三ノ輪でも欠かしていません(笑)

今の時点では、この3店舗をしっかり伸ばしていきたいと思っています。

 

―オープンに向けた資金繰りはどのようにされたのでしょう。

(板本さん)浅草店の時は自己資金のみでスタートしたのですが、もちろん売り上げシュミレーション通りには進むこともなく。お客様の数にかかわらず、スタッフの人数は必要ですし。

それで一度、政策金融公庫での借り入れも致しました。

認知されるまでの運転資金は余裕が必要だということを実感しました。

 

―では、根津「麵酒処 ゆきかげ」のラーメンの特徴を教えてください。

(板本さん)スープは宮崎鶏を野菜とともに8時間煮込み、コラーゲンたっぷり濃厚な白湯スープに仕立てています。そこに、一晩水出しした煮干しのスープをブレンドして仕上げます。

口当たりは少し濃厚に感じるかもしれませんが、最後まで飲み干せてしまう旨み溢れるスープが自慢です。麵は、スープが絡みやすい麺を厳選して使用しています。そして、何といっても磯の香りが一気に口の中に広がる浅草「いせ勘」の海苔ですね。大判一枚そのままのサイズで載せることがこだわりです。

麺酒処 居酒屋 ゆきかげ 店主 オーナー 板本拓也さん

―夜はお酒も飲んでいただきたいというコンセプトですよね。

(板本さん)はい、そうなんです。タップのクラフトビールを出すラーメン店はなかなかないと思っているのですが(笑)日本人の感覚だとラーメン店は回転を速く!と考える方が多数だと思いますが、外国の方はラーメン店でもディナーとしてゆっくり召し上がる方が多い印象です。そのため、「ゆきかげ」では、“麵酒処”という冠をつけ、ラーメンとお酒を楽しんでいただこうと思っています。

 

―最後に、独立してよかったですか?

(板本さん)もちろんです。大変なことしかないですけど、独立をすると頑張った分だけ、戻ってくるという感覚がやりがいですね。まだまだこれからだと思うので、頑張ります。

これから独立する方へ アドバイス 3箇条

  • 其の1. 近隣の方へのあいさつが一番大切
  • 其の2. 運転資金の余裕は持つこと!
  • 其の3. 販売促進のポスターなどはメーカーに依頼

 

お店ができるまで

  • 2016年9月17日浅草に一号店を独立開業。
  • 2018年の年明け物件探しを開始。
  • 2018年8月21日根津に2号店をオープン。
  • 2018年11月27日三ノ輪の3号店をオープン。

開業費内訳

  • 借り入れ有り
  • 物件詳細1階カウンター8席、2階お座敷
  • 坪数約14坪

 

<おすすめ料理>

麺酒処 ゆきかげ 煮干し鶏そば(全部のせ)

煮干し鶏そば(全部のせ)

 

麺酒処 ゆきかげ クラフトビール&おつまみ3点盛り(鴨肉・メンマ・味玉)

クラフトビール&おつまみ3点盛り(鴨肉・メンマ・味玉)

 

店舗情報

  • 店名麺酒処 ゆきかげ
  • 業態ラーメン店
  • 住所東京都文京区根津2-18-3
  • 交通東京メトロ千代田線「根津」駅より徒歩2分
  • TEL03-5809-0612
  • 営業時間火~金:11:00~15:00(L.O)18:00~22:00(L.O)
    土・日・祝:11:00~22:00(L.O)*スープなくなり次第終了
    定休日:月曜日
  • オープン日2018年8月21日

麺酒処 居酒屋 ゆきかげ 外観

 

店主経歴

北海道出身、大学進学にて上京。
大学卒業後、インテリア企業にて3年ほど勤務。
サラリーマンをしつつ、勤務後や休日に都内のラーメン店で修業。
2足の草鞋期間は1年。
その後、独自の開発により試行錯誤を経て「ゆきかげ」の味を追求し、独立。

 

取材・文 青山友美 食専門のPR企画&編集・ライターとして活動中

 

 

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