開業レポ

注目新店舗インタビューvol.20「Tomato & みそヌードル「慶次」」

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スープが売り切れ次第終了。洋食経験のオーナーがこだわるヌードルとは。

2022年4月9日に川崎駅前の「ミューザ川崎」の13区画に誕生したのが、Tomato & みそヌードル「慶次」。オーナーは、五十嵐 啓介さん。店名は、戦国武将の「前田慶次」にあやかってとのこと。「私は、人と違うことが好きなんです。前田慶事次は破天荒だったと言われていまからね」と五十嵐さん。実は、料理の世界にいたのは、いまから20年以上前だとか。その後、異業種を渡り歩き、今回の独立となったそうです。
 
―初の独立で川崎駅の商業施設の居抜き物件というのを伺い、少し驚きました。
(五十嵐さん)そうですよね。私は、川崎が地元で、どうしてもお店のオープンはこのエリアがよかったんです。コロナ禍で飲食での独立を考えはじめ、今年にはいってから物件をリサーチし始めました。そんな中、この物件がでてきまして。そもそも、ワンオペでの運営なので10坪前後の居抜きが希望でした。さすがに、想定していたよりも家賃は高かったですが、集客などを考えると路面の1Fということも踏まえると、商業施設でのチャレンジもありだなと思ったんです。
 
―なるほど。オープンが4月9日とのことですが、契約はいつごろでしょうか。
(五十嵐さん)2022年3月1日ですね。居抜きを最大限活かし、約1カ月でオープンまで整えました。なるべくコストを抑えるために、床の張替えやテーブルの撥水シートは自分ではりましたし、壁なども自分で塗り替えましたね。もともとは、カラオケBARだったので、厨房が簡素で、冷蔵庫などは店内においたりして工夫をしています。
 
―準備において大変だったことはありますか?
(五十嵐さん)仕方のないことですが、前のお店が喫煙可能だったようで、そのヤニを落とすのがとても大変でした。しかし、ファミリーでの来店も望んでいるので、そこはしっかりと対応しましたね。壁にハンガーをつけたのも私です。
 

 
―今回のお店のコンセプトはどのように決めたのでしょうか。
(五十嵐さん)私自身が麺好きなので、初めから麺1本で勝負したいなと思っていました。若いころ、実はワンボックスを改造して、一時期、洋食屋台をやっていたことがあるんです。ところが、屋台にくる方は、基本そこで食事をするというよりは、お酒を飲みたい方が多数。乾きものとお酒があれば十分で、最後に麺で〆たいなという人が多かったんですね。その時の想いもあって、ランチはヌードル1本、ディナーはおつまみとお酒で、最後にヌードルというスタイルに。ラーメンと言わず、ヌードルと表現していることはこだわりです。洋風出汁だしですし、通常のラーメンとは一線を画しているので。
 
―コンセプトを決めてからの試作は大変でしたか?
(五十嵐さん)そうですね。魚介が好きっていうのと、味噌とトマトは相性がいいと思っていたので、その組み合わせでいこうと思いました。イメージはできていたので、そのあとは、いかに近づけられるかという繰り返しですね。ひとりで40、50回は試作をしました。
 
―メインメニューは今回撮影させていただいた「濃厚海老ヌードル」と「カニつけ麺」ですが、おすすめポイントを教えてください。
(五十嵐さん)まず、「濃厚海老ヌードル」は0~5段階まで、辛さが選べます。そして、麺は3種類(全粒粉麺、多加水手揉み平打ち麺、タピオカ入り平打ち麺)から1つセレクト。その時々で変化するトッピングは別皿で登場するので、のせて食べても、別で味わってもいいようにしています。「カニつけ麺」は、石焼鍋で提供するので、いつまでも熱々を楽しんでいただけます。こちらも麺が2種(多加水手揉み平打ち麺、タピオカ入り平打ち麺)からセレクトできます。
 
―どちらも、写真映えもしますね!
(五十嵐さん)そうですね。テーブルにお持ちしたときのお客様の反応はとてもいい感じです。おすすめは、最後にご飯をいれてリゾットに。一度味わっていただくとやみつきになること間違いありません。
 
―ディナーはお酒に合わせた欧風メニューなんですね。
(五十嵐さん)はい、カジュアルなイタリアンやスパニッシュメニューを中心にそろえています。軽くつまんで飲んで、最後にヌードルという流れがベストですね。
 

 
―オープンからまだ日がたってはいません、お客様の反応はいかがでしょうか。
(五十嵐さん)ありがたいことに、ランチは順調にお客様に来店いただいています。ほとんど地元の方々です。ベビーカーもOKにしているので、ファミリーランチの方も増えてきました。来店の方の2/3が「濃厚海老ヌードル」1/3が「カニつけ麺」といったオーダー率です。ディナーに関しては、コロナの影響もあってか、まだオフィス帰りの方々はあまりいらしていないですね。徐々に認知を広げていければと思います。
 
―オープンのPRは特にされていないのでしょうか。
(五十嵐さん)はい、自分一人なので、なかなか手が回りません。オープンしてから、ようやく食べログとGoogleの登録を完了いたという感じです。今後は、この施設のシンフォニーフォールにコンサートにいらした方向けの割引プランなども検討したいと思っています。
 
―独立をしてみて、率直な感想をお聞かせください。
(五十嵐さん)はじめは不安のほうが大きかったのですが、だんだんと手応えを感じはじめて。特に、お客様が友人のFACEBOOKの口コミをみてきました、などと言っていただけると嬉しいですよね。私自身、SNSをやらないのですが、お店のインスタは始めようと思っています。
 
―SNS拡散が自然とおきていることは、うれしいですね!これからが楽しみです。本日は、お忙しい中ありがとうございました。
 

<おすすめ料理>

濃厚海老ヌードル

 

カニつけ麺

 

店舗概要

慶次 エントランス

 

取材・文 青山友美  食専門のPR企画&編集・ライターとして活動中

 

 

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