ニュース・特集

長く愛されるスイーツを目指して。思い出に残る食感と体験を。THE LAB TOKYO

画像

こんにちは、ライターのはるまきもえです。
 
今回は、2021年7月3日にオープンした大人気スイーツ店、「THE LAB TOKYO」にお伺いしてきました。
 
口に入れた瞬間、雲のように溶けてしまう食感が話題の「THE chocola(ザ ショコラ)」。現在オンラインでの予約販売は、なんと1年待ちの人気ぶりです!
 
ブランドを立ち上げてから、わずか1ヶ月で「マツコの知らない世界」で紹介され、一気に注目度がアップ。看板商品である「THE chocola」を中心に予約が殺到し、現在は入手困難となっています。
 
そんな「THE chocola」を取り扱っているのが、スイーツブランド“THE”になります。「THE chocola」とともに、「THE tiramisu(ザ ティラミス)」「THE pudding(ザ プディング)」「THE potato(ザ ポテト)」の4つのアイテムを取り揃えています。
 
今注目のスイーツブランド“THE”。その人気の理由を探るべく、さっそくお店へと向かっていきます!
 

 

THE LAB TOKYO

〇住所:東京都目黒区自由が丘2-9-8
〇営業時間:11:00〜17:00 定休日 水曜日・木曜日(商品がなくなり次第終了)
〇HP:https://the-chocola.com/
スイーツブランド「THE」は2020年10月に誕生。オンライン販売をスタートし、初の実店舗となる「THE LAB NAGOYA」をオープン。その後、2021年7月3日、自由が丘に2店舗目となる「THE LAB TOKYO」をオープンした。

 

 
自由が丘駅からわずか徒歩2分、白を基調としたシンプルな外観の店舗が見えてきました。
 
「THE LAB TOKYO」は、1店舗目の「THE LAB NAGOYA」に続き2つ目の実店舗となります。
 
自由が丘といえば、“スイーツ激戦区”と言われるほど、さまざまな有名スイーツ店が集まっている街です。この街に店を出すことを決めた理由について、「THE」のブランドオーナー・澤田明男さんにお話を伺いました。
 

自由が丘という街と、お客様の声に応える

 

 
澤田さん「自由が丘は、中目黒や代官山、表参道と並び、スイーツの街として世間に認知されています。ですから、自由が丘に『THE』を出店することによって、メディアに露出できるチャンスが増えるのではないかと考えました」
 
国内のみならず国外からも注目を集めている自由が丘には、週末になると多くの人がスイーツを求めてやってきます。そんな注目度が高い街である自由が丘に出店した澤田さんですが、出店した当初、イートインスペースは作っていなかったそうです。なぜ、現在はイートインスペースを設置したのでしょうか?
 
澤田さん「『1本3,000円を超えるガトーショコラを食べずに買うのは戸惑う。試食をしたい』という声がお客様からあったんです。どうせ試食していただくなら、じっくりと落ち着いて味わっていただきたいと思い、イートインスペースを設けました。あと自由が丘は、各種スイーツのテイクアウト店は多いのですが、座って食べられるお店は意外と少ないんですよ。だから、座って落ち着けるところがあれば喜んでいただけるのではないかと思い、イートインスペースを設置しました」
 

 
澤田さん「『THE LAB TOKYO』ができる前、ここは元々パン屋さんの居抜き物件でした。2階に厨房があるのですが、今は製造風景を撮影するときなどに、使ったりしていますね」
 

 
お店は1階がイートインスペース、2階が厨房になっています。イートインは1時間の交代制になっています。落ち着いた店内で、澤田さんとの会話を楽しみながら、ゆっくり「THE」のスイーツを味わうことができます。イートインは、「THE」の公式Instagram @the_lab_tokyo のDMから、予約ができるようです。席数はそこまで多くないので、事前の予約がスムーズです。
 

 

目の届く範囲で「人が1番いるところに、僕が立つ」

 

 
お伺いした当日、「THE LAB TOKYO」を1人で切り盛りしていた澤田さん。お店を訪ねてくるお客様一人ひとりとゆっくりと会話をして、ときには他愛のない話で盛り上がる場面も。
 
澤田さん「お店に立つのは基本1人が多いですが、うちには全員で4人のメンバーがいるんです。4人ともブランド創設時からいる、初期メンバーになりますね」
 
今やかなりの人気を誇る「THE」ですが、メンバーは少数精鋭で構成されているようです。これからさらに、人員や店舗数を増やしていく展望はあるのでしょうか。
 
澤田さん「今のところ店舗数を増やすことは考えてないですね。店舗を増やすとそれに伴って人員も増やす必要が出てくると思うのですが、僕はできるだけ自分の目が届く範囲で、お店のことを見ていたいんです」
 
ブランドの規模を拡大するために必要な知名度や集客力を持ちながら、“目の届く範囲”であり続けているところに、澤田さんのこだわりを感じます。
 

 
「THE」は現在、オンライン販売と店舗での直接販売に加え、全国で催事を積極的に行っています。その催事の店頭にも澤田さんは出向いているそうです。
 
澤田さん「人が1番集まっているところに、僕自身が立っていることが大切だと思っています。そこに僕が立って、来てくれたお客様に『THE』というブランドの魅力について、直接お伝えしたいんです。『THE』はもともとオンライン販売が主戦場ですし、現場重視の考えは、今の時代と逆行しているかもしれませんが、この考えが僕らしいなと思っているんですよね」
 
どんなに驚異的なスピードで認知度が上がっても、自分らしいお店の在り方は絶対に変えない。その芯の強さこそが、「THE」のさらなる人気へとつながっているのかもしれません。
 

衝撃の体験を通して、長く愛されるスイーツへ

 

 
「THE」の人気に火をつけた、看板商品でもある「THE chocola」。今回はそれに加えて「THE pudding(ザ プディング)」、「THE potato(ザ ポテト)」、そしてサービスで提供している「チャイラテ」を試食させていただきました。
 
澤田さん「紅茶というのは、飲んだら脳が刺激されることが科学的に証明されているそうなんです。だから、より幸福感を味わっていただけるのではないかと思って、提供するドリンクはチャイを選択しました」
 
こだわりのチャイラテは、イートインだけではなく、スイーツと一緒にテイクアウトもできます。
 
そして、いよいよガトーショコラを試食。口に入れた瞬間スッと消えるような、不思議な食感になっており、今まで体験したことのないような美味しさが広がります。
 
澤田さん「実は開発するときに、2パターンで迷っていたんですよ。中がとろっとしていて、見た目が映えるテリーヌのAパターンと、見た目は映えないけど食感を重視したBパターンです」
 
最終的に選択したのは、雲のような食感を実現したBパターン。SNSが流行している現代において、見た目の“映え”も重要な要素に感じますが、なぜ食感を優先したのでしょうか。
 

 
澤田さん「“体験”を大切にしたかったんです。一過性の流行になって終わってしまうものではなく、1度食べたら記憶に残るようなお手土産として、長く愛されるスイーツにしたいと考えていました。贈り物として『THE chocola』を受け取って食べたときに、今までにない食感を体験したら、『THE chocola』を贈ってくれた贈り主のことも、受け取った人の記憶に残るのではないかと思ったんです」
 
贈った人、受け取った人、両方に“食感”という衝撃の体験を与える「THE」のスイーツ。実際に食べてみると、「何これ!?」と思わず言いたくなるような食感で、控えめな見た目とのギャップを感じました。ひと口食べれば、ブランドコンセプトでもある「常識を覆す」体験を、私たちに感じさせてくれます。
 

お客様の声がお客様を呼ぶ、集客のサイクル

 

 
「THE LAB TOKYO」は、GoogleやInstagramを通して、実際に店舗を利用したお客様の声が多く発信されています。
 
澤田さん「SNSなどでお客様が発信している生の声は、かなり重要視していますね。来店してくださったお客様がお店のことを発信してくれて、それをたまたまネットで見かけた別のお客様がお店に来てくれる、ということがけっこうあります。そういったお客様の発信によって、いろんな人に情報がつながり、ブランド『THE』は少しずつ広まっていますね」
 

 
澤田さん「『THE』はオンライン販売から始まったブランドなので、発信力があるお客様がお店に来てくれるのはとてもありがたいです。それも、東京に出店した理由の1つでもあるんですよ」
 
取材中にも、青森から東京観光に来ており、「自由が丘 カフェ」と検索したら1番上に出てきたので気になった、というお客様の姿もありました。
 
お客様の情報発信が人を呼び、新たに来たお客様からまた情報発信が広がっていく。「THE」の集客力は、自由が丘という街にお店を構えていることだけが理由ではなさそうです。
 

ブレない誠実な姿勢

現在、店頭での「THE chocola」のテイクアウトは、1日10本限定になっています。
 
澤田さん「オンライン販売で全国に商品を送っているので、店舗でのお渡しは10本が限界ですね。全国平等にうちの商品を届けたいと考えると、どうしてもこの数になってしまうんです」
 

 
澤田さん「作る人数を増やせばもっと生産はできますが、それをしてしまうと、ブランドの価値を伝える力が弱くなってしまうのではないかという不安があって。お客様と直接顔を合わせて、会話をしながら手に取ってもらうことを大切にしていきたいんです。あと、僕が誰かに任せてしまうより、“自分が動いている感”を常に感じていたいタイプというのもあります(笑)。この考えは、ほかのスイーツブランドとは違うところかなと思いますね」
 
そう言いながら、お店を訪ねてきたお客様との会話に戻っていく澤田さん。どれだけ話題になっても、お客様と丁寧に向き合い言葉で伝える姿勢こそが、人気の理由なのではないかと感じました。
 
今日も驚くようなスイーツ体験を提供する「THE LAB TOKYO」。次は私たちに、何を見せてくれるのでしょうか?
 

取材・文 はるまきもえ 

 

 

「ニュース・特集」の関連記事

関連タグ

「ニュース・特集」記事の一覧