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飲食店開業前に必要な「売り上げ予測」。売り上げ予測の立て方、売り上げの増やし方は?

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飲食店の開業を目指したとき、どのくらいの売り上げが挙げられるのか考えるのは楽しいものです。しかし、その見込み額が現実的でないと、順調な経営が期待できません。そこで今回は、売り上げ予測の立て方をご紹介します。

 

 

 売り上げ予測を立てよう

売上高は「客単価×客席数×稼働率×回転率」で算出できます。客席数や稼働率については、以下のように考えます。

客席数

店舗の広さに対して厨房の占める割合は、一般的なレストランでは40%前後、居酒屋で30%前後、カフェやバーで20%前後といわれています。焼肉業態などの特殊な専門業態を除けば、一般的にフード売上比率が高いほど店舗の厨房を占める割合が広くなるわけです。
そして、それ以外の部分を客席フロアと考え、高客単価の飲食店のようにゆったりとした席空間が必要な場合は坪当たり1席、カジュアルレストランや居酒屋業態だと坪当たり1.3席~2席、喫茶店などの低客単価業態だと坪当たり2~2.5席程度が一般的です。
つまりフードの売り上げ比率と客単価の両軸で、おおよその客席数を算出することができます。またカウンター席の有無や間取りによって席数が変わりますので、検討してみましょう。

客席稼働率

着席タイプの一般的な飲食店の客席稼働率は70%前後といわれています。稼働率を高めるためには、カウンター席を用意したり、4人掛けではなく2人掛けのテーブルを設置したりするなどの工夫が必要です。グループ客をメインのターゲット層とする場合には、ソファーを考慮すると、坪当たりの席数を稼ぐことができるでしょう。
以上の数字に客単価、回転率を合わせて1日の売り上げ(日商)だけではなく、1か月の売り上げ(月商)も出しましょう。業種業態によって、お客さんの入りの良い時期、悪い時期があるため、「好調」「通常」「低調」な場合に分けて売上高を算出し、1年の売り上げ(年商)を出しましょう。

 

飲食店の売り上げの目安は?

飲食店の業績を見る方法のひとつに、坪月商という考え方があります。1坪当たりの月の売り上げを目安にする方法です。坪月商は最低20万円あることが望ましいといわれていますが、15万円くらいであれば、一般的に事業継続可能な範囲に入ると言えるでしょう。繁盛店と言われるお店は坪月商が30万円を超えます。5坪程度の小規模店ながら、坪月商が50万円を超える飲食店も存在しています。小規模店であっても、工夫次第で大きな売り上げを得ることが決して不可能ではないところが、飲食店業界参入の魅力でしょう。
まずは、「好調」…20万円、「通常」…15万円、「低調」…10万円を売り上げ目標の目安に計画をしてみてください。

 

 売り上げを増やすためには?

売り上げ予測を立てたときに、期待した数値が上がらず、売り上げをもう少し増やしたいと感じる人は多いでしょう。実際にお店に入ってくるお金は「客単価×客数」で決まります。客単価を上げるか、客数を増やすかが原則ですが、どのような方法があるのでしょう。

客単価を上げるには

客単価を上げるためには、1品単価を上げるか、注文点数を増やすかのいずれかですが、1品単価設定の変更はお店全体のコンセプト変更を意味しますので注意が必要です。1品単価を高くするということは、商品にかける原価や調理技術、サービスの質、空間にいたるまで全体のグレードを上げる必要があると理解しましょう。1品単価を上げるのではなく、コース料理や飲み放題などを設定することで一定の単価を確保する方法や、セットメニューやトッピングなどの方法が良いでしょう。
注文点数を増やす方法としては、店員によるお勧めが一番有効な方法ですが、意外と見落としがちなことはメニューブックの工夫です。見やすさの改善だけでなく、メニューの配置の工夫やお勧めマークを表示することで注文点数を増やすことも可能でしょう。また商品ネーミングを変えるだけでも出数が変化します。その他にも黒板を使ったお勧めやPOPを貼ることで注文点数を増やし、客単価を高くすることが可能です。

客数を増やすには

客数を増やす方法を考えるとき、新規客を増やす方法とリピート客を増やす方法で区別して考える必要があります。新規客数を増やすために重要なことは、まず「知ってもらう」ことが必要です。お店のコンセプトによって「知ってもらう」方法はそれぞれですが、開業時に大事なことの一つとして「店頭演出」があります。見やすい位置に看板を置くことで視認性を確保することは必須ですが、特に看板を製作する上で注意すべきことは、「何屋さんなのか」が一目でわかるか、ということが大事になります。開店当初はお店の名前を広く知ってもらいたいという思いから、店名を前面にアピールするお店が多いですが、消費者としては「どんな料理を、どんな風に提供しているのか」「いくらくらいで、どんな使い方ができるのか」が知りたいのです。
また、手軽に客数を増やす方法としてグルメサイトによる集客は有効でしょう。しかし、プランによっては掲載料も高額になります。開業時には、自らチラシ配布をおこなうことや、SNSや無料掲載が可能なGoogleマイビジネスなどを活用し、費用を抑えるという視点も大切になります。
 
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飲食店経営にかかる費用を把握

飲食店の利益は、売上高だけではなく、さまざまな経費によっても大きく増減します。従って、開業前には売り上げ予測を立てるだけではなく、ランニングコストを同時に把握する必要があります。
経費は、食材仕入れ費のように金額が一定しない変動費と、家賃のように常に一定額の支払いをしなくてはならない固定費からなります。このうち原価率と人件費の合計は、売り上げ全体の60%以下に収まるように、水光熱費や消耗品費などの諸経費は10%程度に、家賃は10%以内になるようにすることが理想的といわれております。残りは返済や支払利息などの経費にあてることで10%程度の利益を目指します。個人での開業であれば、オーナーとしての自身の報酬も確保しなくてはいけません。

 

目標売上高を持とう!

開業後、売り上げ予測のシミュレーションを重ねて、目標達成が期待できるように売り上げ計画を立てましょう!

 

飲食店開業応援マガジン[RESTA(レスタ)]編集部

 

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