同じメニューなのに満足度が高まる!技ありトークの作り方!
あなたが初めてのラーメン屋さんに行ったとします。
どちらの提供トークの方が、じっくりと味わいそうですか?
A:お待たせしました!醤油ラーメンです!ごゆっくりどうぞ。
B:お待たせしました!香りネギの醤油ラーメンです。この香り目当てでいらっしゃる方も多いんですよ。
どう味わうかはお客さまの自由です。じっくりと味わうのも自由ですし、がっつり早食いするのも自由です。でも、Bのように言われると気になりませんか?香りが。Bパターンの方が香りをじっくりと味わって頂ける可能性が高まるはずです。
2020年の状況はだれもが予想していなかったと思います(私もその一人です)。コロナの影響はまだ続きそうですし、お客さまの行動が「元に戻る」ことはないでしょう。短期的な販促策も大事ですが、じっくりと長い目で経営を考えている方も多いのではないでしょうか?
今回の販促ネタは中長期でジワジワ効いてくる伝え方です。売上への即効性はありませんが、飲食店の本質を支える方法になっているかと思います。今日来店下さったお客さまに、満喫してもらって何度も足を運んでもらいたい方は、ぜひあなたのお店をイメージしながら読んでみてくださいね。
料理の実力は、料理だけでは完結しません。おいしい料理を作るだけでは、料理は実力を発揮しきれない。お客さまは味わいきれないのです。料理人のこだわりをすべて味わって頂くのは難しいとしても、「ここぞ!」という点に意識を集中して頂ければ、そこを味わって頂けるし、お客さまの満足度も上がるはずです。
そのための伝え方を意識してみましょう!お客さまの意識が変われば、満足度も変わりますから。
味わいポイントの事前ハッキリ化
これを意識して伝えるかどうかが境目です。味わいポイントを意識をして伝えたら、お客さまはそこをじっくりと味わってくれる可能性が高まります。結果として料理の実力を感じて頂けて満足度も高まるでしょう。
具体的にはどうするか?料理を提供するときに「ひと言加える」。それだけです。カンタンでしょう?
冒頭のラーメンの例では「香りネギの醤油ラーメンです」と表現しました。これだけでもお客さまは「お、ネギに香りがあるんだな!」と意識が生まれます。例ではさらに「この香り目当てでいらっしゃる方も多いんですよ」と加えました。ここまですれば、お客さまの意識はさらに強くなるでしょう。香りに魅力のある商品なら、例えばこのようなひと言を加えればいいのです。他にも「この香り、まるで○○のようだという方もいらっしゃるんですよ」という一言も、香りに意識が向きますね。
香り以外にこだわり・魅力がある料理も多いでしょう。「香りを味わってほしい」「食感を味わってほしい」「特別な具材を味わってほしい」というパターンに分けて例を挙げてみますね。参考にしてみてください。
●香りを味わってほしい場合
・○○の香りがする■■です
・この香りのために■■される方もいます
・まるで○○みたいな香りと言われます
●食感を味わってほしい場合
・この食感を気に入ってくれて、お代わりされる方もいるんです
・〇〇感を出すために■■を使用しています
・上の方と下の方で食感に○○の違いがあります
●特別な具材の味を味わってほしい場合
・中にある黄色の具材が常連さんに人気なんです
・〇〇という素材は、熟成させると味わいがぐっと深まるんです
・30回くらい噛むと、味が変わってきますよ
例えばこんな感じです。すでにやっているお店もあると思いますが、ぜひ意識的に取り入れてみてください。お客さまがどう味わうかは自由ですが、より満足度が高まる味わい方をお伝えするのは親切ですから。そして満足度が高まれば、じわりじわりと業績にも響いてくるはずですから。
ちょっとした伝え方で、お客さまの印象も行動も満足度も変わる。やらないよりもやった方が…よくないですか?
ではでは、お読みいただきありがとうございました!今日も明日も大繁盛されますように。
◆眞喜屋実行 まきやさねゆき
株式会社はぴっく 代表 しかけ販促プランナー
2008年に起業し、中小企業や個人商店を対象とした販促企画会社を経営。
「いい品ならば、いい品以上の喜び濃度に」をモットーに、商品の真価/潜在価値をカタチにする企画やグッズ制作。
執筆実績:ビジネス書7冊/日経MJ/近代食堂/販促会議/日本政策金融公庫など
講演実績:商工会議所・商工会・法人会・企業研修など
◆代表的な著書
・お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77
・販促の教科書
・リピーターをつくる35のスイッチ
・お客さまが動く!しかける販促術
◇繁盛店への道 最新記事はこちらから
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