開業ノウハウ

キッチンカーで開業したい!開業までのステップと成功に導く4つのポイント

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近年、低予算で始められ、自由度も高いことから、キッチンカーの開業を考える人が増加傾向にあります。しかし、中にはキッチンカーを開業するにあたって、手順や必要なポイントが分からず頭を抱えている人もいるのではないでしょうか。この記事では、キッチンカーで開業したい人に向けて、開業資金の目安や開業におけるメリット・注意点などを解説します。ぜひ、参考にしてください。
 


 

◆キッチンカーとは

キッチンカーとは、調理のための設備を車内に備えた車両のことです。キッチンカーでの営業形態自体を「キッチンカー」と呼ぶこともあります。店舗で飲食店を開業するよりも、低コスト・短い準備期間で開業できるため、店舗開業へのステップアップとして、キッチンカーの開業から始める人もいます。
 
地権者含めてキッチンカー営業は、必要な確認・申請・費用が店舗を借りる形式の飲食店とは異なるため、注意しましょう。
 

◇キッチンカーと移動販売の違い

文字通り「移動販売」とは、場所を移動して商品を販売する方法のことです。移動販売には、調理設備が必要ないケースや、飲食物の販売ではないものも含まれます。「キッチンカー」は移動販売における形態の1つで、移動販売自体はキッチンカーがなくても実現可能です。簡易的な調理をともなう飲食物を移動販売する場合に、キッチンカーの導入を検討しましょう。
 

◆キッチンカーの開業資金の目安

キッチンカーの開業資金の目安は、250~350万円ほどが一般的です。店舗を借りる形式の飲食店と異なり、店舗物件の調達が不要なため、初期費用を抑えられます。
 
ここでは、キッチンカーの購入費を含めた資金の内訳や、運転資金について解説します。
 

◇キッチンカーの開業資金の内訳

キッチンカーを購入する場合、費用は200〜300万円ほどが相場です。設備費用は、コンセプトや調理器具の種類、準備できる資金の規模により、異なります。目安としては、10〜30万円ほどかかることを想定しておくとよいでしょう。店を宣伝するチラシや看板代には、5万円ほど必要です。
 
初期費用を少しでも抑えたい場合は、車両をレンタルしたり自分で改造したりすることも検討しましょう。この方法によって、調理器具の中古品購入における費用の負担も軽減可能です。
 

◇キッチンカーの運転資金も必要

開業時には、初期費用以外に半年分ほどの運転資金を用意しておくとよいでしょう。商品の仕入れ代や駐車場代、保険料、税金や燃料費などの維持費が別途かかります。イベントに出店する際は、出店料が必要となることもあります。開業後も利益を獲得し、営業し続けるためにも、運転資金は余裕を持って準備することが重要です。
 

◆キッチンカーで開業する4つのメリット

初期費用が低いことや開業までに時間がかからないなど、キッチンカーで開業するメリットを4つ解説します。
 

◇開業にかかる費用を抑えられる

一般的な飲食店の開業資金は、幅はあるものの、大体900万円以上はかかります。店舗を借りなければならず、内装工事も必要だからです。キッチンカーの場合は、物件を借りる必要がないため、店舗での開業に比べると費用を大幅に抑えられます。キッチンカーでは1人で販売することが可能なため、人件費削減にもつながります。
 

◇迅速に開業できる

店舗の飲食店は、近隣のリサーチを含めた物件探しから内装工事まで、準備期間に半年から1年は必要になるといわれています。キッチンカーの場合は、車両を準備し営業許可を取得するだけであるため、早ければ3か月ほどで開業することが可能です。準備に時間を費やさずに済み、いち早く営業へと進める点が、キッチンカーの大きな魅力といえるでしょう。
 

◇時間・場所を選んで営業できる

店舗の飲食店は、基本的に営業日・営業時間を固定します。キッチンカーは、時間・場所を選んで営業できるため、比較的休みが取りやすいのが特徴です。イベントのみ、週末のみなどの形態で営業することにより、副業として働くことも可能でしょう。自分の都合に合った出店計画ができるのも、キッチンカーならではの大きな強みです。
 

◇出店場所によってメニューを変えられる

キッチンカーは、出店場所によってニーズのあるメニューに変更して、提供できます。たとえば、ランチ需要の高いビジネス街では弁当、多くの人が集まるイベント会場ではクレープなど、提供するターゲットに応じて臨機応変に対応可能です。曜日で違う場所に出店することもできるため、その場所に合ったメニューで集客が見込めます。
 

◆キッチンカーの開業に必要な資格・許可

早く開業できるとはいえ、キッチンカーの開業には、食品衛生責任者の資格や保健所の営業許可が必要不可欠です。以下では、キッチンカーの開業に必要な資格や許可を解説します。
 

◇食品衛生責任者

キッチンカーを運営するにあたり、食品衛生責任者の資格保持者が、1人以上いなければなりません。食品衛生責任者は、飲食物を提供する店舗を運営するために必要な資格です。各都道府県で開催されている、計6時間の講習を受講することで取得できます。調理師や栄養士など指定の資格を保有していれば、講習は免除されるのもポイントです。
 

◇保健所の営業許可

キッチンカー営業には、「営業許可証」を取得しなければなりません。出店地域管轄の保健所で手続きする必要があるため、事前に調べておくとよいでしょう。複数の出店場所がある場合は、それぞれの管轄の保健所で手続きします。手続きの際は、食品衛生責任者の資格が必要です。
 
販売するメニューに合ったキッチンカーを準備したら、保健所で車両の検査を受けます。合格すれば営業許可証が交付され、開業が可能となります。手続きから交付までに2週間はかかるため、日程を細かく調整し、早めに手続きを進めることが重要です。
 

◆キッチンカーで開業するまでの5つのステップ

以下では、食品衛生責任者の資格を取る、保健所の営業許可を得ることのほかに、開業に必要な準備を5つのステップに分けて解説します。
 

◇1.事業計画を立てる

まずは、キッチンカーのコンセプトを明確に決めましょう。ターゲットとなる客層やメニューのジャンル、品数、キッチンカーの内装や看板、開業資金やランニングコストを検討します。融資を受けるためには、審査で提出が求められる事業計画書を作成することが必要です。計画や目標を定めることで、モチベーションアップにつなげられます。
 

◇2.開業資金を用意する

キッチンカー運営に向けて開業資金を用意します。開業資金を用意する手段の例は、以下のとおりです。
 
・自己資金
キッチンカーの開業資金を用意するにあたって、自分の貯金を使う方法があります。キッチンカーは比較的低コストで開始できるため、自己資金で開業する人も少なくありません。複雑な手続きを踏まなくても済む点がメリットです。
 
・融資
銀行や信用金庫などの金融機関、日本政策金融公庫から融資を受ける方法があります。株式会社の設立を前提に、創業融資を受けることも可能です。
 
・助成金や補助金
自治体によっては事業者に対する助成金や、補助金を設けているところがあります。制度を上手に活用し、開業資金の一部にあてることが可能です。活用するための要件を、あらかじめ確認しましょう。
 

◇3.扱うメニューを決める

次に、具体的にキッチンカーで提供するメニューを決定します。キッチンカー内の設備は限られるため、できる範囲で考案しましょう。「売りたいもの」より「売れるもの」を優先して選び、利益率も考慮することが大切です。定番のホットドッグに代表される、手軽に食べられてボリュームのある料理に、人気が出る傾向があります。
 

◇4.キッチンカーを製作する

移動販売をするには、車を購入・レンタルして改造しなければなりません。キッチンカーの製作業者に相談してみましょう。ベースとなる車を改造して、自分の計画やイメージに合うキッチンカーを製作します。また、車両タイプによって費用も異なるため、注意が必要です。
 

◇5.仕込み場所と出店場所を決める

次に、仕込み場所と出店場所を定めます。キッチンカーは、出店場所が重要です。許可なく勝手に営業をすることは禁じられているため、注意が必要です。使用料や出店料がかかるのが一般的で、自治体によっても営業可能範囲が異なります。そのため、事前に管轄の自治体に確認しておきましょう。事前に仕込みが必要な場合は、キッチンの確保も大切です。
 

◆キッチンカーの開業を成功に導く4つのポイント

キッチンカーの開業を成功させるにあたって、どのような場所、価格設定、集客方法が求められるのでしょうか。以下では、キッチンカーの開業を成功に導くポイントを4つ解説します。
 

◇1.出店場所を重視する

キッチンカーは、出店場所によって集客が大きく左右されるため、集客に向けた施策が重要です。イベント会場や公園、ショッピングセンター、オフィス街など、人が多く集まる場所に出店できれば多くの集客が見込めます。イベント主催者や施設管理者などとのパイプ作りも必要といえるでしょう。
 

◇2.価格設定は慎重に行う

価格設定によるミスは、避けたい部分です。価格が高すぎると集客が難しく、安すぎると赤字を招きます。価格設定は原価を詳細に計算して慎重に行い、利益が出るように設定することが大切です。店舗運営に比べて価格の変更がしやすいため、売れ行きや他店舗との比較、地域差の把握などを通して、柔軟な対応を心掛けてください。
 

◇3.SNSを活用して集客する

出店する準備が整ったら、InstagramやXなどのSNSアカウントを活用して、アピールします。SNSに料理やキッチンカーの写真を投稿し、出店場所と営業時間の告知をすると、集客につなげることが可能です。
 
イベントに出店する場合は、出店しているイベントのハッシュタグを忘れずに利用します。販売場所の位置情報をタグづけすると、より拡散されやすいでしょう。アカウントのフォローを促せば、リピーター獲得にも期待できます。
 

◇4.天候の影響を想定して事業計画を策定する

キッチンカーは屋外に出店するケースが多いため、天候の影響で運営できなくなる可能性もあります。雨や雪などの悪天候の場合は、出店場所そのものの集客力が落ちることを把握しておきましょう。経営者自身が悪いわけではありませんが、悪天候の日を想定したうえで、収益が見込める事業計画が重要です。
 

◆まとめ

キッチンカーを選ぶメリットは、飲食店を開業するよりもかかるコストが低く、迅速に始められる点です。出店場所や営業時間も比較的柔軟に調整でき、休日も自由に設定できます。キッチンカーの開業を成功させるために、運営するまでの準備は慎重かつしっかりと進めましょう。
 
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飲食店開業応援マガジン[RESTA(レスタ)]編集部
 

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