繁盛店への道

〈渡した販促物を、捨てられないようにする工夫〉しかけ販促マン眞喜屋実行が指南!

画像

来店されたお客さまに販促物を渡すことはありますか?

来月のキャンペーンチラシや、次回使えるクーポン券や、集めて特典がもらえるカード、スタンプカードなどが多いでしょうか?
そうした販促物って、お店にとっては「大事にしてほしいもの」ですけど、お客さまにとっては「別に要らないもの」であることも多いです。「すぐに捨てられて」しまうことも多い。
 
せっかくお客さまにお渡しした販促物なら、捨てずに手元に持っておいてほしいですよね。できることなら、改めてじっくりと見てほしいし、再度来店するきっかけにしてほしいものです。
 
そのためにお店ができることがあります。
「捨てづらくなる・手元に残しやすいしかけ」をしましょう。いろんな切り口がありますが、今回は特にだいじな「大事にする」「お客さまの自分ごとにする」という切り口を紹介しますね。

 

■大事にする
 
カードサイズの販促物をお渡しするときに有効です。「ポチ袋の中にカードをいれてお渡しする」。これだけです。人って「人が大事にしているものは、自分も大事にしやすい」という傾向があります。だから、こちら(お店側)が大事にしているものだということを分かりやすく見せればいいのです。
 
その一つの方法が、ポチ袋に入れるというしかけです。すごくカンタンでしょう?袋は「中身を大事に包むもの」です。袋に入れているということは大事にしているものだという印象がつきます。見ただけで大事なものという印象がつく方法です。実際に、ポチ袋に次回のクーポン券を入れてお渡しすると、ポチ袋のままバッグに入れてくれるお客さまも多くいます。写真は、無地のポチ袋を買ってきて自前で印刷したものですが、文具店や100円ショップに行くとすでにいろんな表紙でデザインされたポチ袋がたくさん売られていますよ。
 
他にも、大事にするという意味合いだとレジ会計の際の演出も可能です。レジで会計をした時に、スタッフさんが後ろから重箱を出してくる。そしてゆっくりとフタをあけて、その中に入っている販促物をお渡しする。そうすると大事なものを貰った感がするでしょう。どう見せるかというところです。

 

眞喜屋さん販促記事ポチ袋A

 

眞喜屋さん販促記事ポチ袋B

 

■お客さまのじぶんごとにする。
 
お客さまが販促物を捨てる大きな理由に、「販促物の立ち位置」があると思っています。通常は「お店が作ったお店のもの」なんです。お客さまにとってはそんなに大事なものではありません。立ち位置を変えて、お客さまにとって「自分のもの」とになれば、手元に残りやすくなります。そんなしかけを考えて見ましょう。
 
たとえば、3種類のクーポン券を用意しておいて、その内1つを選んでもらうという方法。お客さまはお店から押し付け気味にもらった受け身のクーポン券よりも、自分で選んだものの方が価値を感じるものです。「お客さま自身で選ぶ」ようにするのです。これもいいしかけです。
 
他にも、お渡しする販促物に手書きでお客さまのお名前を書いておいたり、お客さまが喜んでくれそうな部分に先にラインマーカーでしるしをつけておいたりとかもいいですね。これも「お客さまのじぶんごとに」にしてもらうしかけです。
 
どうでしょう?参考になる部分はありましたでしょうか?せっかくお金と情熱をかけて作った販促物なら、お客さまにも大事にしてほしいですよね。今回紹介したアイデアは、販促物自体の内容はいじっていません。作った後でもちょっとしかけで効果を高めようとするものです。ぜひ使ってみてくださいね!

 
◆眞喜屋実行 まきやさねゆき
株式会社はぴっく 代表 しかけ販促プランナー
2008年に起業し、中小企業や個人商店を対象とした販促企画会社を経営。
「いい品ならば、いい品以上の喜び濃度に」をモットーに、商品の真価/潜在価値をカタチにする企画やグッズ制作。
執筆実績:ビジネス書7冊/日経MJ/近代食堂/販促会議/日本政策金融公庫など
講演実績:商工会議所・商工会・法人会・企業研修など
◆代表的な著書
・お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77
・販促の教科書
・リピーターをつくる35のスイッチ
・お客さまが動く!しかける販促術
 
◇繁盛店への道 最新記事はこちらから
 

「繁盛店への道」の関連記事

関連タグ

「繁盛店への道」記事の一覧