開業レポ

注目新店舗インタビュー VOL.2「P2B Haus」オーナー柄沢聡太郎さん メガベンチャーからビアバーオーナーへ転身

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「住みたい街ランキング」の上位にランクインし続けている東京・吉祥寺。
その中でも飲食店やショップでにぎわう「東急裏」エリアに2020年1月7日、ダイニングビアバー「P2B Haus」がオープンし、すでに話題となっているそう。今回はオーナーの柄沢聡太郎さんにお店についてお話を聞いてみました。
 
―こんにちは。さっそくなのですが、柄沢さんは長らくIT業界で働かれていたとお聞きしましたが「P2B Haus」をオープンするまではどのようなお仕事をされてきたのですか?
大学卒業後に新卒入社した会社でソフトウェアエンジニアとして働き、お店を立ち上げるまでの10年間、IT業界で働いてきました。2社目以降は友人と会社をつくってその会社をヤフーに売却したり、直近ではまだ社員が100名もいないころのメルカリにジョインし、執行役員(CTO)等を務めていました。
P2B Haus オーナー柄沢聡太郎さん①

オーナーの柄沢聡太郎さん

 
―名だたるIT企業でご活躍されていたのですね!そこからなぜビアバーを立ち上げることになったのですか?
IT業界での仕事は日々目まぐるしい変化があったり、大きな事業を動かしていくのもとても面白かったのですが、ビジネスをする醍醐味は必ずしもスケールの大きさだけではないなと思うようになりまして。
飲食業のように、自身で仕入れた食材で調理した料理を提供して、お客さんが幸せになる様子を目の前で感じることができるなど、ネットコミュニティではできない地域に根ざしたスモールビジネスをやってみたくなったんです。
 
―お客さんの反応をダイレクトに感じられるのはサービス業ならではの特権ですよね。出店エリアを飲食店の激戦区である吉祥寺したのはなぜですか?
元々僕と妻の勤務先の都合で吉祥寺に住んでいたというのもありますが、都心のような便利さと郊外ののんびりした雰囲気、どちらも兼ね備えているところに魅力を感じ出店を決めました。吉祥寺は駅前には何でもそろっていますし、少し歩けば井の頭公園もあったりと、子育てもしやすい街だと思いますね。
 
―たしかに、吉祥寺では若者だけでなく家族連れの姿もよく見かけます。また、「P2B Haus」はビアバーには珍しい「おむつ替えシート」なども用意があるそうですね!
僕と同世代くらいのパパママさんにも活用してほしいという願いから子ども連れを歓迎しているんです。小さな子どもがいても、カジュアルなお店でおいしいビールや料理を楽しみたいじゃないですか。「P2B Haus」は僕自身が「こんなお店があったらいいな」と思う理想のお店でもあるんです。
P2B-Haus ビアタップ

店内のビアタップ。常に12種類のビールを揃える。

 

―お店で扱っているビールはどのような醸造所のビールですか?
常に12種類のクラフトビールを扱っていて、樽がなくなると他の銘柄に変わるというスタイルです。クラフトビール界で有名な「COEDO」や「KAGUA」も用意していますが、久我山の「Mountain River Brewery」や早稲田の「カンパイ!ブルーイング」など、1人や2人でつくっている少数精鋭のブルワリーのビールも扱っています。ちなみに「Mountain River Brewery」さんのビールは近隣なこともあり、樽を自転車で持ってこられるんですよ!(笑)

 

―1人や2人などでつくられているブルワリーもあるとは、知らなかったです…!
今の反応のように、ビールについてそれほど詳しくない方にビールの魅力を知っていただいたり、扱うビールの味わいだけでなく、どんな醸造家さんがどのような想いでつくっているかなどのストーリーをお客さんに伝えていくのもとても楽しいんです。
P2B Haus 自家製サルシッチャ

自家製サルシッチャ コブミカン風味

P2B-Haus カラフルピザ

八王子やさいとアンチョビのカラフルピザ

 

―お店で人気のメニューを教えてください。
お客さんから好評なのは「自家製サルシッチャ コブミカン風味」です。コブミカンの葉を針生姜のように細かく刻み、たっぷりと練り込むことで独特の風味を効かせて、ビールが進む味わいに仕上げています。また、以前のお店で使用していたピザ窯も引き継いだのでピッツァのメニューもいくつかあるのですが「八王子やさいとアンチョビのカラフルピザ」もおすすめです。野菜の甘さや歯ごたえを活かしつつ、アンチョビで塩気をプラスしたので、食べごたえがあると思います。
P2B-Haus 八王子やさい

彩り豊かでごろんと大きな「八王子やさい」

 
お店で使用している野菜は店長の田中のつながりで「八王子やさい」を仕入れており、ほぼ抜いたばかりの新鮮な状態で直送していただいています。他にも「八王子やさい生で食べるカラフル大根&かぶ」など、野菜本来のおいしさを味わってほしくて、なるべく手をかけずに提供しています。

 

―オープンして約1カ月経ちますが、これからどんなお店にしていきたいですか?
今準備を進めているのが、お店のHPで各クラフトビールの樽の残量を確認することのできる仕組みです。残量が分かれば「お気に入りのビールがもうすぐなくなるから今日帰りに立ち寄ろう!」とリピーターにつながったり、お客さんとのコミュニケーションもさらに楽しくなるのではと考えています。
また、僕はIT業界を引退したわけではないので「P2B Haus」以外のことでも面白いことがしたいと考えています。
P2B-Haus オーナー柄沢聡太郎さん②
 

―これから飲食店開業を目指す人へアドバイスをお願いします。
今では飲食店開業のための書籍などもありますが、実際動いてみるとわからないことだらけだったので、お店をオープンするまでの間に色んな方に話を聞きに行ったり、助けていただきました。たとえば内装を担当してくれた業者さんも知人からの紹介でしたし、いい方が紹介してくれる方はいい方だなぁとつくづく感じています。これから飲食店を開業したいと考えている方は‟人とのつながり”を大切にして進んでいってほしいですね。
P2B Haus 外観

お店の下にあるサイン。店長の田中さんがデザインしたそう。

 

―最後に、ずっと気になっていたのですが店名の由来を教えてください。
インターネット用語で「P2P」(ピア トゥー ピア)という「端末と端末を直接つなぐ」というような意味合いの言葉があるんですが、僕や元デザイナーの店長・田中がいた「IT業界」とビール(BEERの「B」)をつなげよう!というような想いで名づけました。
また、「ピア (Peer)」という英単語は、‟同僚、同等、仲間”という意味合いもあるので「仲間とビールでつながる」という意味も持ち合わせています。
P2B-Haus 店長・オーナー

左から店長の田中宏美さん オーナーの柄沢聡太郎さん

 
―柄沢さんならではの経験や人柄を感じられる素敵なネーミングセンスに、ほっと心があたたかくなる取材でした。16時からと比較的早めにオープンしている同店、次回は子どものいる友人と足を運んでみようと思います!
 
 

お店ができるまで

  • 2019年8月出店の意思決定
  • 2019年8月物件探し開始
  • 2019年10月契約
  • 2020年1月7日開業

メニュー一覧

ドリンク
クラフトビール 700円~(銘柄、サイズによって変動)
フード
自家製サルシッチャ コブミカン風味(3ピース)800円 ※+1ピース200円
八王子やさいとアンチョビのカラフルピザ 1400円

店舗情報

  • 店名P2B Haus(ピーツービーハウス)
  • 業態ダイニングビアバー
  • 住所東京都武蔵野市吉祥寺本町2-8-2 若松ビル2F
  • 交通JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅「吉祥寺」駅から徒歩6分
  • 営業時間16:00~25:00 定休日:月曜日
  • HPhttps://kichijoji.p2b.haus/
  • オープン日2019年12月9日
取材・文 屋宜美奈子 

食関連の編集・ライターとして活動。料理、うつわ好きが高じて金継ぎ修業中。

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