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注目新店舗インタビューvol.18「神楽坂 囲炉裏 肉よろず」国内の肉業界を盛り上げたい!

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神楽坂の街に、炉端炭焼きのお店が誕生しました。名前は「神楽坂 囲炉裏 肉よろず」。コロナ禍でも次々にお店をオープンしている、RHグループが運営のお店です。2021年にも他業態を2店舗オープンするなど、勢いがとまりません。今回の神楽坂は店名にもある「肉」を中心とした炉端焼きのお店。7店舗目のお店になります。RHグループ飲食事業部、本部長の上林勇貴(かんばやしゆうき)さんにお話を伺いました。
 
―こちらのお店のオープンは2022年1月20日ということですが、いつ頃から物件リサーチを始めていたのでしょうか。
(上林さん)はい、わたしたちの会社は常に物件リサーチをし続けているんです。条件にあったよい物件が出た時がタイミングだと思い、オープンを仕掛けています。ただ、毎年ではありません。だいたい4,5年に一度、20坪以上のお店をオープンしているというスタイルですね。最も歴史がある三鷹のお店は、21周年を迎えるほど。長く丁寧な運営をこころがけているんです。
 
―この物件との出会いについての教えてください。
(上林さん)急にでてきたという印象です(笑)。次のお店は「肉」を中心に手掛けるというコンセプトまでは決まっていました。それを念頭におきつつ、他の店舗との連携も踏まえると、東西線沿線がいいなと思っていたんですね。そうしたところ、神楽坂(飯田橋)に居抜き物件がでたということで、すぐ内見に足を運びました。条件面が意外にもよかったので、あまり考える時間を持たずして契約した記憶です。コロナ禍でも人気物件は一瞬で埋まりますからね。立地もさることながら、決め手のひとつは、元が炉端焼きのお店だったということで、囲炉裏と立派なカウンターがあったことですね。
 

 
―え、そうなんですね!囲炉裏がすごく象徴的なので、オリジナルかと思いました。
(上林さん)このお店は結構居抜きをいかして内装を造作しているんです。スケルトンと居抜きですと、おそらく1000万円ほどかかった金額が違うように思いますね。ただ、弊社の強みは、建築部門をもっているため自社施工ができるということなんです。なので、仕上がったあとに、こんなはずではなかったのにということが起きません。社内の人間なので細部まで情報共有ができますし、見積りも確定まえに見切り発車ができるというのも大きいですね。
 
―それは、とてもアンバンテージですよね。
(上林さん)はい、今回も使えるものはそのまま利用しているので、予算が抑えられた分、椅子を特注で揃えたり、テーブル席の天板を変えたり、ソファのレザーを張り替えたりと違う箇所に予算をかけることができました。
 
―オープンからまだ間もないですし、世の中の情報もまだ不安定ですが、「肉よろず」のお客様はどんな方が多いのでしょう。
(上林さん)ほとんと、プライベート利用の方ですね。やはり接待のご利用はまだまだ少ないです。デート利用などもありますが、近隣にお住まいのファミリーの来店も多いです。ご近所の方の来店はかなり嬉しいですね。
 
―営業販促などはどのような手法を取られたのでしょうか。
(上林さん)弊社には広報部門もあるので、オープン時にメディア試食会を開催しました。インフルエンサーをはじめ、舌の肥えたメディアの方にまずお墨付きをいただこうと。そのためには、スタッフの「オープンだからおおめに」という甘えは許されません。コロナ禍ではあったものの、緊張感をもって試食会を成功できたことも大きなPRになったと思っています。おかげさまで、すでに土・日や金曜などはご予約で満席を頂いていますね。平日お含め、ご予約来店が9割でほぼコース予約という現状に繋がっています。
 

 
―「肉よろず」のコンセプトが誕生するまでのストーリーを教えてください。
(上林さん)業態づくりは、会長と私がおこなっています。そもそも、常に外食マーケティングというか、アンテナを広げて日々勉強をしているのですが、今回は「世の中にあまり認知されていない肉を盛り上げたい!」というところからスタートしています。例えば、“石垣牛”(*2021年秋に石垣島に焼肉店を開業)や、パイナップルを食べて育っている“三崎牛”、オリーブの実をエサに育つ香川の“オリーブ牛”など、素晴らしい肥育をされた、レベルの高い国産牛はたくさんあるのに、ブランド牛としての認知がまだまだで。いわゆる、王道のブランド牛に負けてしまっている現状を少しでも変えていこうと。そのため、店舗での提供とともに、精肉ECサイトの構築プランも同時に考え始めたんです。そのほうが、多くのお客様にお肉をお届けすることが出来ると思ったので。
 
―特に、このコロナ禍でお取り寄せに対する人々の意識レベルも一気にあがりました。
(上林さん)そうなんです。ギフトにお肉ももちろんですが、自宅でゆっくりとおいしいお肉を楽しむというスタイルも今回のことでより身近になったと感じています。「肉よろず」というネーミングの、“よろず”には、「肉のいろいろなものを扱う」という意味を込めているんです。昔の「よろずや」からきていますね。
 
―ところで、上林さんはずっと飲食業界一筋なんでしょうか。
(上林さん)気が付けば20年くらい飲食業界に身を置いていますね。現場の経験ももちろん積んでいますし、多方面からの経験も持っています。その時は、厳しさだと感じていたことが、今であれば理解できたりもしますし、その経験があるからこそ、スタッフの気持ちが共有できている部分も大いにありますね。
 

 
―お店のスタッフの方が、皆さん笑顔でとてもハキハキしていらっしゃり、気持ちがいいです。
(上林さん)そういっていただけると、有難いですね。私がいつも店舗にいるわけではありませんので、信頼できるスタッフが現場を守ってくれているということに感謝です。
 
―上林さんから、この先独立を考えている方へのメッセ―ジなどいただけますか?
(上林さん)そうですね、思ったときにすぐ行動するということでしょうか。慎重になりすぎていると、すぐにご縁がなくなってしまうこともありますから。あと、人をとにかく大事に。そして、徳をつむ!(笑)。いざという時に周りの人に助けてもらえるために大切なことですね。
 
―お忙しい中、お話いただきありがとうございます。最後に何かPRすることはありますでしょうか。
(上林さん)はい。このお店もまだオープンして数カ月なのでまだまだ認知を高めていきたいです。そしてグループ内では、また三鷹に新しく精肉と惣菜のお店「NIKUYOROZU」をオープン予定です。もちろん店内メニューもございます。お近くの方は、楽しみにしていてください!
 

<おすすめ料理>

原子焼

 

雲丹肉

 

店舗概要

神楽坂-囲炉裏-肉よろず 外観

 

取材・文 青山友美  食専門のPR企画&編集・ライターとして活動中

 

 

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