目指せ!繁盛店!「どんなお店にしたいか、何をどう売るのか」飲食店のコンセプトの決め方とは
飲食店を開業するときは、自分のお店のコンセプトを綿密に作成することが大切です。
ここで気をつけなければいけないのは、「どんなお店にしたいか、何をどう売るのか」という業態を明確にすることです。経営したいお店のコンセプトを明確にしておくと、融資の申請もスムーズにいきます。
今回はそんな飲食店コンセプトの決め方について、見ていきましょう。
飲食店のコンセプトを決める重要性
飲食店の開業時は、単に「この業種が流行っているから」という理由でお店を開くのはおすすめできません。どんなお店にしたいか、どんな客層へ何を提供するかを明確に決め、お店のコンセプトを設定し、事業計画を立てることが堅実な経営への第一歩です。
また飲食店のコンセプト設定は「銀行からの融資を受ける」ことや「事業を展開していく」ことにおいても、大きな意味を持っています。
融資を受けるためにも必要
飲食店を始める多くの人は、開業費の一部を銀行や国民政策金融公庫などから融資を受け事業を開始します。
このとき金融機関へ提出する書類のなかには「事業計画書」があり、そこには「なぜお店を開くのか」、「どんな飲食物を提供するのか」などの項目を記入します。金融機関は「事業を成功させ、お金を返してくれる」と判断した人にしか、融資をしません。そのため飲食店のコンセプトを固めることは、金融機関から融資を受けるために必要なのです。
コンセプトの決め方
そもそもコンセプトとは「概念」という意味ですが、ここではお店や事業全体の「基本的な考え方」「行動の指針」と考えます。では、どのようにコンセプトを決めれば良いのでしょうか。
7W2Hで整理する
ここでの7W2Hとは以下のことです。
▷ Why:店舗を開業する理由
曖昧な動機ではなく「なぜお店を開きたいか」、開業することで「何を実現したいのか」を突き詰めます。つまりは事業の目的です。大切なことは「自分のお店を持つこと」ではなく、自分のお店を持つことによって「何を得られるのか」を考えることです。
▷ When:いつまでに開業するのか
開業日程を明確にします。特に物件選定においては100%の理想的な条件が揃うことはまずありません。期日を区切ることが実現の第一歩となるでしょう。
▷ Where:どのエリアのどんな立地で開業するか
コンセプトに適した立地環境を洗い出します。例えばオフィス街か住宅街か、繁華街かロードサイドか等、実際に営業可能な時間帯も含めて、エリア選定をすると良いでしょう。
▷ Who:どんな人達と開業するか
ひとりで営業をするのか、従業員を雇うのか、もし雇うとしたらどのような人と働きたいのかを決めます。また複数人での人員体制を検討する場合、それぞれのスキルだけでなく年齢や給与、キャラクターも想定することで、採用活動も的確に進めることが出来るでしょう。
▷ Whom: 誰に対して店舗をつくるか
ターゲットを明確にします。曜日や時間帯でターゲットが変わる場合もあります。メインターゲットとサブターゲットを具体的に設定することがポイントです。その際は、ターゲットが支払い可能な客単価の設定も同時に検討しましょう。
▷ What:どんなメニュー構成にするか
メニュー全体のプランニングです。メニュープランニングの基本は「ターゲットが、どのように利用するのか」を考えることです。つまり利用シーンの想定が大切と言えます。
例えば、女性客のお一人様来店と、サラリーマングループの来店では、同じイタリアンという業種でも提供する料理のポーション(量)や味付け、プレゼンテーション(盛り付け)、単価帯も変わってくるはずです。
▷ Which:どのメニューを推していくのか
個人店や小規模飲食店が生き残るために必要な看板商品を用意しましょう。「あのお店のあの料理が食べたい!」と思わせるメニューを開発します。
価格や立地条件では大手企業にはかないません。来店の目的性が高い看板商品は、お客様にとってお店そのもののイメージにつながります。
▷ How:どのようにお店の存在を知って頂くか
お店を知って頂く為の手段はたくさんありますが、ここでは、どのような手段で行うのかと、その方針を決めると良いでしょう。
例えば、開店直後はサービスが安定しないので、サービスが安定するまで敢えて大きな宣伝はしない、というのも方針の一つです。そのような方針を決め、どのように資金配分をするのかを検討します。
▷ How much:どのくらいの時間とお金を使って開業するか
開店までのスケジュール、全体の資金計画です。初めての開業では、準備期間から開店までの時間とお金は想定以上にかかると思ってください。開業をしたいと考えてから、実際にオープンを迎えるまでは1年、長ければ2~3年の準備期間を経て開業するケースも多いです。
コンセプトを決めるために重視すべき要素
全体の方針、方向性が決まったら、詳細の要素を設定しましょう。
想定するターゲット、客単価に対して、店舗のデザイン(内外装のイメージ、テーブルや椅子、食器など)や環境設備、スタッフのユニホームに至るまで、方向性さえ決まれば、詳細の要素設定は一貫したものになるでしょう。
外食産業は社会背景やトレンドに左右される側面があります。時代の状況を見極め、繁盛店を目指しましょう。
飲食店開業応援マガジン[RESTA(レスタ)]編集部
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