繁盛店への道

「顧客満足」でお店が満足してはいけない理由。リピート集客を実現する記憶の残し方

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新規集客が今まで以上に難しくなっている今、リピート集客の重要性を感じている方も多いのではないでしょうか?「お客さまは満足してくれたから大丈夫」と安心してはいけません。お客さまに満足して頂けただけでは、リピート集客は難しいのです。その理由は【周りの他のお店でも、お客さまは満足している】から。いいお店はたくさんありますから、ただの「満足」では足りないのです。
 
では、どうすればいいか。「リピート利用するに値する記憶」が残っていること。これが条件です。もう少し具体的にすると下の2点に分解されます。
 
1:お客さまの記憶に残っていて、思い出せる状態であること。
2:思い出した時に「また行きたいな」と思えるような具体的な記憶が残っていること。
 
この状態になっていないと「いい店どまり」になってしまいます。来店時は満足したけれど、それ以降は特に行く必要を感じないお店。いい店どまり状態です(これが怖い)。
 
では「リピート利用に値する記憶」を残してもらうには、どうすればいいでしょうか?値引きをする必要はありませんし、お金をかけて大々的な仕掛けを行う必要もありません。
 
お客さまの【店内での体験を、具体的なエピソード】に変えることです。そのために頭をひねって工夫してみましょう。
 
例えば「自慢のからあげ」があるとしましょう。お客さまにも大満足頂けるメニューです。
 

 
普通に食べている間は、お客さまは「受け身」です。すごくインパクトのある味わいや触感でなければ、満足はしても記憶には残らないでしょう。
 
そこで、お客さまが【自ら動く体験】を提案してみましょう。たとえば、「タネが飛び出るほどレモンをギューッとたっぷり絞ると、ジュワっと感がグンと高まりますよ」このような提案をしてみます。
 
その提案を受けて、お客さまが「タネが飛び出るほどレモンを絞って」くれたら、もう受け身ではありません。お客さまが自らの体を動かした体験に変わっています。そして実際に食べて違いを実感できたら、確固たる記憶になります。お客さまの【記憶が具体化された】からです。
 
何も提案しない場合、お客さまは「食べる→美味しい」という受け身の体験をします。でも、上のような提案をした場合は「レモンを手に持つ→ギューッと力を入れて絞る→タネが飛び出る→味わう→レモンをかける前との変化を実感する」という体験になります。自ら動いて具体的な体験を経ていく。こうすると記憶に残るし、人にもしゃべりやすくなります。
 
このように【お客さまが自ら動いて、何かしら感情が動く体験】をしてもらえれば、具体的な体験エピソードとなって記憶に残ります。リピート率も高まっていくはずです。お金をかけなくても、値引きをしなくてもリピート率を高める策は作れるのです。
 
いかがでしたでしょうか?せっかくお店で満足して下さったなら、また思い出してほしいし、また来店頂きたいですよね? 今回のテーマを参考にして、あなたのお店のメニューで【ちょっとした食べ方の工夫/お客さまが自ら行動する体験】を提案できないでしょうか?考えてみて下さいね。
 
では、お客さまと喜びあって売上アップしていきましょう!応援しています!
 
◆眞喜屋実行 まきやさねゆき
株式会社はぴっく 代表 しかけ販促プランナー
2008年に起業し、中小企業や個人商店を対象とした販促企画会社を経営。
「いい品ならば、いい品以上の喜び濃度に」をモットーに、商品の真価/潜在価値をカタチにする企画やグッズ制作。
執筆実績:ビジネス書7冊/日経MJ/近代食堂/販促会議/日本政策金融公庫など
講演実績:商工会議所・商工会・法人会・企業研修など
◆代表的な著書
・お金をかけずに売上を上げる販促ネタ77
・販促の教科書
・リピーターをつくる35のスイッチ
・お客さまが動く!しかける販促術
 
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