開業レポ

飲食店開業者インタビューvol.41「おかちまちレスト」御徒町でほっと一息つける場所でありたい

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2022年3月29日に御徒町駅南口から徒歩3分に新しく誕生したお店が「おかちまちレスト」。こちらのお店を運営するのは、前嶋ナオコさん。すでに、「おかちまちバル」「おかちまちバー」を構えており、今回は3店舗目の開業になります。昭和レトロのスナック的な空気感もありながら、ほっとするおばんざいを楽しめるお店は、すでに、リピーターもついているとのこと。前嶋さんにお話しを伺いました。
 
―もう今回の「おかちまちレスト」の出店は3店舗目なんですね。
(前嶋さん)1店舗目の「おかちまちバル」オープンは2015年。いわゆる、立ち飲み居酒屋です。そこが、いい意味でブレイクしてしまいまして。常に外の道路に人があふれ、おおげさではなく週に2回ほど、警察のチェックがはいるという状態だったんです。そこで、2店舗目の「おかちまちバー」を開店したんです。すごい喜んでくれたのが、交番の警察官の方だったりしましたね。(笑)
 
―それは、なんか素敵な関係ですね。警察官の方々と(笑)
(前嶋さん)そこからは、人があふれると2号店へ流すという動きになりましたから。巡回の回数も減りましたよ、大幅に。
 
―さて今回は、バルでもなくバーでもなく「レスト」というお店ですが、コンセプトはどのように決定されたのでしょうか。
(前嶋さん)このお店は、住宅街ということもあり、人通りもあまり多くはありません。もちろんオフィスもありますが、駅前の飲食街とは一線を画します。なので、ゆったりと休憩できる場でありたいなと思い「レスト」としました。いわゆる「うちの台所」的な空間にしたかったので、テレビも設置しましたし、内装は、昭和レトロな感じも残しつつ和モダンにまとめています。提供メニューは、あくまでも日本の家庭料理。インバウンドでこられた外国人の方々にもなじみやすいといいなと思っています。
 

 
―なんか本当に落ち着きます。家の近所にあったら毎日来てしまいそうです。オープン時のPRはなにかされましたか?
(前嶋さん)オープン時は、まず、今までのお店のお客様が足を運んでくれましたね。あとは、地域ポスティングとインスタやフェイスブックといったSNSの発信のみです。それでもありがたいことに、すでに新規来店の方の中から、多くのリピーターの方がいらっしゃいます。
 
―では、お店のお客様の層はみなさん似ているんでしょうか。
(前嶋さん)それが、微妙にやはり違うんです。立ち飲みの「おかちまちバル」のメイン層は40~50代がメインで上は60代まで。「おかちまちバー」は、カラオケやダーツもあるので、20~30代が多いです。そして「おかちまちレスト」は30~50代の方が中心です。あ、でも「インスタをみてきました!」と来店いただく方は20代の方ですね。
 
―同じ系列なのに、すごく、うまく分散されているように思います。なにか成功のヒントがありますか?前嶋さんの独立前のお話を伺いたいです
(前嶋さん)16歳~23、24歳まで、大阪で飲食店系アルバイトをしていたのが基礎ですね。この8年間で、ディスコ、クラブも、バーテンダーにホテルのレストラン、和食も洋食も経験しています。その後、縁あって横浜の飲食企業でプロデューサーとして、勤務しながら6店舗を管理していました。さすがに体調を崩しましたね。昼はソフトウェアの企業に1年ほどお世話になって。結果的に25歳で独立しました。人生でお給料を正社員としてもらったのは2年ほどなんですよ。
 
―すごい、若い時からの経験値が高いです!
(前嶋さん)そうですね、あらゆる業態を見てきたのは強いかもしれないですね。数字管理なども特に苦になりませんし。経営という部分においては、今の3店舗をまずしっかりと固めたいと思います。これ以上になると自分の目が行き届きませんから。
 

 
―しっかりとした基盤があることがお話から伺えます。今回の物件の決め手は、どのあたりにありましたでしょうか。
(前嶋さん)はじめは、広小路通りで物件を探していたのですが、なかなか出会うことができませんでした。エリアを少し広げてリサーチをかけた5、6件目の物件でこのお店と出会い、即決して申し込みました。カウンターとテーブル席で理想としているサイズだったので。もともとは、お寿司屋さんです。でも、実際に開業準備を進めていくと、意外にキッチンが狭かったのと、電力がいっぱいいっぱいだったのが想定外でしたね。現在は、席数的には最大21席ですが、通常営業は17,8席で回しています。
 
―スタッフの方は何名いらっしゃるのでしょうか。
(前嶋さん)3店舗合わせて11名です。どのお店も近いので、どこでも勤務できる状態ですね。そのために、近くの物件を探したので。
 
―提供メニューは、だれが開発しているんですか?
(前嶋さん)基本は、みんなで考えますね。それぞれの得意な料理もあるので。
 
―すごく、効率的というか考えられた経営方針に驚いています。これからの目標などありましたら教えてください。
(前嶋さん)この「おかちまちレスト」をきちんと起動にのせつつ、1号店「おかちまちバル」のリニューアルも考えています。やはり、時代にあわせて変化をつけていくことは大切だと思っています。
 
―ますますのご活躍、楽しみにしています!
 

<おすすめ料理>

おばんざい3種

 

豚の角煮卵

 

店舗概要

外観

 

取材・文 青山友美  食専門のPR企画&編集・ライターとして活動中

 

 

 

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