飲食店開業者インタビュー　VOL.7「カーピーパーラー」杉山薫さん

買い物代行業からカフェオーナーへの転身

オープン日は2018年5月28日、都立大学から徒歩7分の場所にオープンした「カーピーパーラー」。オーナーの杉山薫さんは、飲食未経験からの独立とのとこ。しかしながら、すでにSNSでカーピーパーラーのパフェが大ブレイク中。
取材時にも、フルーツパフェを求めて、午前中からお客様が来店されていました。

カーピーパーラーの内装

―突然ですが、店名「カーピーパーラー」という不思議なネームに心惹かれているんですけれど、どういった思いが込められているんでしょう。

（杉山さん）それが、このネーミングはある有名アーティストの方が名づけ親なんです。

―と、言いますとお知り合いだったのでしょうか

（杉山さん）いえいえ、ラジオ番組の生放送で、悩み相談に答えますというコーナーがあって、そのコーナーに、「新店舗をオープンするのですが、店名を悩んでいます」と応募したんです。そうしたら、なんと私の質問が採用されてしまって。その時のハンドルネームが、「カピパラ1号」だったんです。そして、スイーツ店を開きたいとの情報から、「パーラーってどう？懐かしい感じがする」となり、「カーピーパーラー」のネーム案が上がりました。
「最終的にはよく考えてね」と言われましたが、結果、そのまま採用させていただきました。

―そのアーティストって、教えていただけますか？

（杉山さん）はい、スキマスイッチさんです。

―それは、すごい！本当に有名アーティストですね。

（杉山さん）そうなんです。その後、ツイッターで店名「カーピーパーラー」に決めました、と発信したところ、ラジオを聞いてくださったファンの方々が、全国から足を運んで応援してくださるという奇跡にも恵まれているんです。

―なんという、奇跡。では、この奇跡のスイーツ店ができるまでのお話を伺いたいのですが、
なぜ未経験から店舗を構えようと思われたのでしょうか。

（杉山さん）前職というか、飲食店独立の前は、買い物代行業というビジネスを行っていました。遠方のお客様の要望を伺って、代行して購入しお送りするという仕事です。有難くもとても繁盛していたのですが、だんだんと実体のないものに携わっているという感覚に思えてきて、カフェを開きたいなという想いが湧き上がってきたんです。

―でも、飲食未経験ですよね。どういう順序を経て、オープンにまで。

（杉山さん）まずは、短期の製菓専門学校に通学し基礎を学びました。
それから、1年間アルバイトで幾つものケーキ店で働きながら、勉強をしつつ物件探しを開始したんです。

―気に入ったこの居抜き物件と出会うまで、どれほどの時間がかかりましたか？

（杉山さん）約1年かかって、この物件と出会いましたね。場所的には、私が気分転換で走ったりするコースだったので、土地に対する印象はわかっていましたし、何よりケーキショップの居抜きだったので、ショーケースや厨房機器がそのまま使えるというのが魅力でした。

―すべて自己資金で賄われたそうですね。

（杉山さん）はい、今までの貯金をすべて投げうって（笑）そのため、できる限り自分の手で頑張ろうと、壁のペンキ塗りは自分で。

カーピーパーラーの店主　杉山薫さん

―夢のカフェオープンを実現された、今のお気持ちをお聞かせください。

（杉山さん）自分のやりたかったことがカタチになっていることが嬉しいですね。
お水の代わりに、白湯を出したり、旬のフルーツを使用したパフェで季節を感じてもらったり。もともと、カーピーはCopi(インドではコーヒーを指す)、パーラーには、ゆっくりする場所、癒しの場所という意味があります。住宅地ということもあり、認知を広げるには時間がかかるかもしれませんが、ご近所の方の憩いの場になれたならと思っています。
今後は、軽食もスタートしようかなと考えています。