開業レポ

注目新店舗インタビュー VOL.4「有明亭」豊富なボードゲームとスパイスカレーが楽しめるカフェ

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―こんにちは。本日はよろしくお願いします。まずは野口さん、大井さんお二人の関係性と『有明亭』をオープンさせたきっかけを教えていただけますでしょうか。
(野口さん)大井は僕の大学の後輩で、学生時代には僕たちや周りの友人数名で大井の自宅に集まり、ボードゲームをしてよく遊んでいたんです。その際に大井がよくカレーを作ってくれて、そのカレーがとってもおいしくて。
社会人になってからもその集まりは続いていて、ときどき冗談で「ボードゲームカフェをやろうよ!」と話したりもしていたのですが、2018年の5月くらいに本格的に開業をしようという話になり、2020年2月8日に『有明亭』をオープンしました。僕がオーナーで、大井が店長として料理を担当しています。
左からオーナーの野口直希さん、店長の大井央さん

左からオーナーの野口直希さん、店長の大井央さん

 
―大学時代の友人同士で、好きなことでお店を開くとは素敵ですね!物件を決める際はどのような条件で探されていたのですか?
(野口さん)ボードゲームカフェは通常の飲食店と違い、サラリーマンなどが仕事帰りに立ち寄ってゲームを楽しんで帰る、というシーンが多く想定されるため、会社帰りに寄っていきやすい駅近かつ、行き来する人の多い山手線沿線や、サブカルチャーが発展している中央線沿線に絞って物件を探していました。
外観
 
―『有明亭』も巣鴨駅からも近いですし、明るく可愛らしい外観が目を惹きますね!物件の決め手はどのような点でしょうか?
(野口さん)決め手は立地、値段、内装の状態がきれいなことです。以前はタイ料理店だったようですが、居抜きの状態から客席は全く変えていないですし、ゲームで遊ぶためのクロスを引いただけで、厨房もすこし配置換えをしたくらいですね。
また、一般的なボードゲームカフェは飲み物とおつまみ程度のものしか用意がありませんし、雑居ビルの上層階にあったりしてはじめてのお客様、女性のお客様にはなかなか行きづらいと思うんです。『有明亭』は老若男女問わず、ボードゲームもおいしいごはんも楽しめる“かわいくて、おもしろい”お店にしたいと思っていたので、お店の外観を見たときに「これは即決だ!」と思いました。
 
―私もボードゲームカフェの立地をイメージしてみると「雀荘」のような感じなのかなぁと思っていましたが、『有明亭』の場合は誰でも気軽に利用することができそうですね。オープンして約1カ月経ちますが、どのようなお客様が多いですか?
(野口さん)当初のメインターゲットは20~30代のお仕事をされている方でしたが、若いカップルやご年配のお客様も来てくれます。また、最初はランチ目的で来店された方が、2回目はボードゲームをしに来てくれたりしています。
店内の棚にそろうボードゲームの数々

店内の棚にそろうボードゲームの数々

 
―お店の願い通りにお客様が楽しんでくれるのはうれしいですよね。ちなみに現在は何種類のボードゲームが用意されているのですか?
(野口さん)現在(2020年3月27日)は約300種類のボードゲームを用意していて、月に約10個ずつ増やしていく予定です。
「ゴブレット・ゴブラーズ」で使用するコマ

「ゴブレット・ゴブラーズ」で使用するコマ

 
―300種類ものラインナップがあるとは…!来る度に異なるゲームを楽しめるのは魅力的ですね。お店でおすすめしてるゲームも教えていただけますか?
(野口さん)はじめてボードゲームをする方におすすめしているのが「ゴブレット・ゴブラーズ」です。〇×ゲームのようなルールで、2名で約5分でできる気軽なゲームです。
また、僕が個人的におすすめしているのはドイツのボードゲーム「カタン」。おそらく日本で一番有名なボードゲームだと思います。カタンはボードがひとつの「島」になっていて、土地を立てたり、サイコロを振って資源をもらったり、自分の持っている資源を仲間と交換したりいていくんです。「カタン」にもいくつ種類があり、こちらの「カタン」は2~4名用で所要時間は1時間くらいですが、5~6名用や、5時間くらいかかる難易度のものもあるんですよ。
スパイスとチキンのあいがけカレーと挽きたてコーヒー

スパイスとチキンのあいがけカレーと挽きたてコーヒー

 
―ここで店長の大井さんがいらしたので、今度はお料理についてお聞きしたいと思います。大井さんは料理はどのようにして学ばれたのですか?
(大井さん)僕自身もともと料理が好きで、カレーも独学で作っていました。先ほど野口からも話があったかと思いますが、大井や他の友人がカレーをおいしそうに食べてくれるのがうれしくて、集まる度に具材などのバリエーションを変えて提供していました。
現在『有明亭』のメニューである「スパイスとチキンのあいがけカレー」ですが、スパイスカレーはカルダモン、クローブ、コリアンダーを中心に6種類のスパイスをホールの状態から炒めて風味づけをしています。チキンカレーは生クリームとバターをたっぷり使用し、まろやかな味わいでありながらも、スパイスの風味も効かせています。
2020年3月のキッシュ

2020年3月のキッシュ

 
―スパイスの豊かな香りとコクのあるルーがとてもおいしくて、いつまでも食べ続けられそう!他にもおすすめのメニューはありますか?
(大井さん)僕たちやプライベートでお世話になっている、町屋の『バー キタカミ』さんから仕入れているキッシュです。「ほうれん草とベーコンのキッシュ」と、月ごとに季節の食材を使用したキッシュをご用意いただいています。『バー キタカミ』さんはオーセンティックバーでありながらも食事が本格的で、こちらのキッシュもパイ生地から手作りしているんですよ。
 
―がっつりカレーで腹ごしらえをしてからゲームするのも、キッシュなどの軽食を楽しみながらゲームをするのもどちらも素敵ですね。昨今では新型コロナウィルスの影響も少なからず出てきているかと思いますが『有明亭』ではどのような状況でしょうか?
はい、ボードゲーム自体の販売は売上が伸びているそうですが、ボードゲーム店では接触もあるので、4月12日以降はボードゲームカフェとしての営業は自粛し、東京都の要請に従って飲食店として自粛営業しています。
また、4月7日よりカレーのテイクアウト販売もはじめました。慣れない中での取り組みですが、少しずつ売れ行きも伸びています。
 
―オープンしてすぐにこのような状況となり、とても厳しいですよね。新型コロナウィルスが収束した際には、どのようなお店にしていきたいですか?
(野口さん)現在は平日は15時オープンなのですが、今後は平日のランチ営業もしていきたいと思っています。また、ボードゲーム初心者や一人で来ても相席でゲームを楽しめるようなイベントも企画していきたいですね。
インタビュー
 
―昨今では友人と「コロナが落ち着いたら〇〇へ出かけよう!」とメッセージのやりとりをしている人も多いはず。久しぶりに会える友人との時間を、ぜひ『有明亭』で過ごしてみてくださいね。

 

お店ができるまで

  • 2019年5月出店の意思決定
  • 2019年8月物件探し開始
  • 2019年12月末契約
  • 2020年2月8日開業

メニュー一覧

ドリンク
挽きたてコーヒー(HOT・ICE)500円
ハートランド(500ml)650円
本日のクラフトビール 880円
フード
スパイスとチキンのあいがけカレー 1100円
季節のキッシュ 550円

店舗情報

  • 店名有明亭
  • 業態 ボードゲームカフェ
  • 住所 東京都豊島区巣鴨1-20-13 青葉ビル1F
  • 交通JR山手線・都営三田線「巣鴨」駅から徒歩4分
  • 営業時間 平日15:00~23:00、土日祝11:00~23:00 定休日:毎週月曜日、第2、第4木曜日(祝日の場合は翌火、金曜日が休業)
  • オープン日2020年2月8日

●現在は11:30~14:30、17:00~20:00でテイクアウトのみ実施。2020年5月中は日曜日も休業しております。
 

取材・文 屋宜美奈子 

食関連の編集・ライターとして活動。料理、うつわ好きが高じて金継ぎ修業中。

 

 

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