開業レポ

注目新店舗インタビューvol. 22「タイ料理 バーンラック」本場タイの味をそのままに。夫婦で営む、新天地でのチャレンジ。

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2022年3月10日、東急東横線「綱島」駅からほど近く、ビルの2Fにオープンしたのが、「タイ料理 バーンラック」。こちらの店は、学芸大学で間借り営業をしていたお店の移転オープンです。意外にもこの周辺には競合店があまりないとのこと。タイ出身の奥様が厨房を取り仕切っている、オーナーの古川將宗(ふるかわまさむね)さんに、お話を伺いました。
 
―こちらのお店は、移転オープンと伺いました。
(古川さん)はい。ちょうど2年ほど前まで、同じ東急東横線の「学芸大学」エリアで間借り営業をしていました。店名、業態はかわっていません。ただ、コロナ禍に突入し、なかなか状況的にも厳しくなり、自己決定しやすいように、正式に店を構えることにしたのです。
 
―物件はこのエリアで探されていたんでしょうか。
(古川さん)はじめは、田園都市線で探していたんです。でも、飲食店OKの物件が少なくて。スケルトン物件も見たりとかしたんですけど、やはり予算的なこともありますしね。結果、この物件と出会いまして。このエリアは少し土地勘もあり、競合調査をしてもあまりタイ料理などのアジアン系が少なかったものですから、勝負するにはいいのかなと。本当は、路面がよかったですが、2Fでも人通りのある場所なので決めました。
 

 
―居抜きのメリットはありましたか。
(古川さん)元々カレー店だったこともあり、ほぼそのまま使用しています。グリストラップと換気扇フードのテコ入れくらいです。2022年2月20日に契約をして、3月10日にオープンできたので、時間的短縮もかなりできました。
 
―タイ料理店をオープンしたきっかけは何ですか?
(古川さん)実は、わたしは、公認会計士なんですね。以前に勤めていた企業時代、バンコク事務所に5年ほど駐在していたんです。その時代に今の妻と出会い結婚に至りました。で、日本に戻ってきてからは、妻がタイ料理教室を開催したり、レシピサイトにタイ料理メニューを投稿したりしていたので、せっかくならお店を開こうという考えに至ったんです。
 
―「バーンラック」というお店の名前はどのように決められたのでしょう。
(古川さん)タイのバンコク島の中に「バーンラック」というエリアがあるんです。日本でいうところの「区」です。このエリアを妻が好きだということで店名にしたのですが、「バーンラック」は訳すと「愛のある街」という意味になるので、とても良かったと思っています。
 

 
―なるほど。今回、本格的にオープンをしてみていかがでしょうか。
(古川さん)いや、びっくりしていますよ。ランチ営業をして、ディナー営業をしてとなると、今までと来店客数がまったく違う現実に。想像していたよりも忙しくて、手伝いのスタッフもお願いしているのですが、ずっとこのままでは妻の休みがなく大変だと思っています。今後は、ビザの問題など体制を整え、文化の架け橋としてタイから順番にシェフを招聘しようとも考えています。
 
―オープンPRは何をされたんですか?
(古川さん)オープン初日から3日間、キャンペーンでお弁当を500円で販売しました。数日まえから看板をだしていたくらいなんですが、毎日ものすごい行列ができてしまっていて、びっくりです。1日70食ほどをフル回転で対応しましたね。
 
―それは、うれしい悲鳴でしたね。
(古川さん)しかし、オープンの時の勢いは落ち着きましたので、今はリピーターをつけるためにLINEキャンペーンをしたり、レディースデーサービス、週替わりランチやハッピーアワーなどを始めました。
 

 
―お客様の層は、どんな感じですか?
(古川さん)比較すると女性客は多いですね。でもランチタイムは男性がお弁当を買いにもきてくれます。あとは、このエリアに住んでいらっしゃるファミリーが来店くださいますね。
 
―では、かなり順調なすべりだしでしょうか。
(古川さん)ただ、今年の夏は暑すぎますよ。30℃越えの日は確実にランチの集客が落ちますね。気温が暑すぎると外に出る気分にもならないでしょうし、タイ料理も選ばれづらいのかもしれないです。あと、昨今の情勢で輸入品の値段が上がってしまっていますよね。タイからの輸入食材ももれなく値上がりしていますので、今は、メニュー価格もキープできていますが、今後の食材価格変動がとても心配です。
 
―今回ご紹介いただいた「パッタイ」と「ガパオライス」はやはり人気ですよね。
(古川さん)そうですね。日本で広く浸透しているメニューだと思うのですが、日本向けに味わいを変えているお店が多いように感じています。当店では、まさに本場の味そのままにボリュームもしっかりと提供しています。
 
―テイクアウトやデリバリーも続けられていますか?
(古川さん)はい、テイクアウトも対応していますし、出前館やUBER EATSなどにも登録しています。
 
―まだ海外へ気軽にいけるとは言えない状況ですから、タイを感じられるのはうれしいお客様が多いと思います。
(古川さん)はい、タイが好き、タイ料理が好きな方々にもっと知っていただけるように頑張っていきたいと思います。
 
―お忙しい中、取材のご協力ありがとうございました。
 

<おすすめ料理>

パッタイ

 

ガパオライス

 

店舗概要

  • 店名タイ料理 バーンラック
  • 住所横浜市港北区綱島西1-10-23 池田ビル 2F
  • 営業時間11:30~14:30、17:30~21:30
    定休日:月曜
  • HP@airi_kira

外観

 

取材・文 青山友美  食専門のPR企画&編集・ライターとして活動中

 

 

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